名古屋グランパスのDFダニエル(31)は次戦の仙台戦(19日・ユアスタ)で来季以降の残留をアピールする。契約は今季で切れるが、ダニエルは環境が整っているグランパスで引き続きプレーすることを熱望。DF闘莉王が出場停止で欠場する仙台戦で、代役として鉄壁の守りを見せつける。
ダニエルには「消化試合」など存在しない。いぶし銀のブラジリアンDFは仙台戦へ向けてモチベーションを倍増させている。センターバックは闘莉王が出場停止で、DF増川も右膝痛で万全ではない。「2人とも出られないとしたらチームには痛手だけど、自分にとっては大きなチャンス」と武者震いした。
プレーヤーとしての未来がかかっている。ダニエルとグランパスとの契約は12月で満了する。今季は闘莉王、増川に次ぐ第3のセンターバックの位置付け。同じポジションでは新人DF牟田も台頭してきた。来季以降の契約延長は微妙な状況で、久米GMは「補強ポイントを考えたうえで決めること」と言葉を濁している。
ダニエル本人はグランパスに愛着を感じている。「チームから受けている恩恵は計り知れない。この環境に満足している。確かに契約のことはあるけど、私はできる限り長くここでプレーしたいと思っている。まだ引退する年でもないしね」
09年に来日。日本での生活にはすっかりなじんだ。6月には愛息が生まれたばかり。家族3人での名古屋暮らしも気に入っている。できればグランパスで現役を全うしたいというのがダニエルの本心だ。
「まだ6試合残っている。これまでと同様に最善のプレーを続けていく。それがアピールになればいい」。5戦勝ちなしで迎える仙台戦は、自らの存在価値を証明する大切な舞台だ。
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