フィッチが米格下げの可能性警告、「協議難航がデフォルトリスク高める」
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 格付け会社フィッチ・レーティングスは、米国の「AAA(トリプルA)」格付けをウォッチネガティブに指定し、財政協議がこう着していることを理由に最上級格付けを引き下げる可能性があると警告した。
フィッチは声明で「引き続き、債務上限が早期に引き上げられると信じているものの、政治の瀬戸際戦略や資金調達の柔軟性低下は米国がデフォルト(債務不履行)するリスクを高める可能性がある」と表明。上限引き上げの遅れは、米国の債務返済に対する完全な信頼、信用に疑問符を付けるとあらためて指摘した。 フィッチは、主要格付け3社のなかで唯一、米国のソブリン格付けの見通し(アウトルック)をネガティブとしている。2011年8月に債務上限引き上げで混乱した際は、スタンダード&プアーズ(S&P)が米国を最上級格付けから「AA─プラス」に引き下げた。
フィッチの発表を受け、財務省の報道官は、「発表は、議会がわが国経済が直面しているデフォルトの脅威を取り除くため早急に行動する必要性を反映している」とコメントした。
フィッチは前週、米国債の利払いと元本償還の両方あるいはどちらか滞った場合にのみ、デフォルトと判断する、と表明していた。
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