豪快なアーチを宮崎の空にかけた。巨人・坂本勇人内野手(24)が12日、フェニックス・リーグのオリックス戦(ひむか)で本塁打を放った。8月24日のDeNA戦(横浜)以来となる一発だ。シーズン終盤は不調に苦しんだが、16日からのCS(クライマックスシリーズ)ファイナルステージに向けた実戦調整で、復調をアピール。首脳陣もホッと一安心だ。
「きょうに関しては、結果が出たのでよかった」。坂本は確かな手応えを感じていた。4回1死一塁でオリックスの先発・伊原の直球を左中間席へ。快打の感触を覚えるのは約1カ月半ぶりとなるだけに、試合後の顔には笑みが浮かんでいた。
リーグ連覇を果たした巨人。しかし、坂本の低迷が悩みの種だった。腰や右足の不安のため、9月上旬に24打席連続無安打を記録する不振に陥り、同25日のヤクルト戦(神宮)からは5試合連続でスタメン落ち。今月10日の練習では原監督が直接指導に乗り出した。
確認したのは左足の上げ方。以前より低くすることでコンパクトなスイングをするように、指揮官は呼び掛けた。久々となる一発は、新フォームの成果。原監督は「コンディションも上がってきた。いいこと」と合格点だ。
もちろん、坂本は満足していない。試合後は居残りの打撃練習で汗を流した。「好調を続けられるようにしたい」と意気込む。大一番では後半戦の不振の分まで大暴れする。 (川越亮太)
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