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【プロ野球】

マエケンで広島が先勝

2013年10月13日 紙面から

阪神−広島 先発で7イニングを1失点に抑えた前田健=甲子園球場

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◇CSセ・リーグ ファーストステージ<第1戦> 広島8−1阪神

 広島が3本塁打など13安打8点で完勝した。4回に松山の適時打で先制。同点とされた直後の5回はキラの3ランで勝ち越し。9回には丸のソロ、代打岩本の3ランで加点した。前田健は要所を締め、7イニングを5安打1失点と好投。打撃でも2安打と活躍した。阪神は藤浪が5イニングを7安打4失点と乱れた。打線は5安打で、今成の適時打の1点に終わった。

 クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3試合制)が開幕し、セ・リーグは広島が甲子園で阪神に8−1で、パ・リーグはロッテが西武ドームで西武に11−1で勝ち、両リーグともにレギュラーシーズン3位のチームが先勝した。広島とロッテは13日の第2戦に勝てば、ファイナルステージ進出が決まる。

 広島の絶対エース・前田健の右腕がしなった。4回に甲子園で今季20イニング目にして初失点を喫したものの、7イニングを5安打1失点。記念すべき球団史上初のCS初戦を白星で飾った。

 「久しぶりにいい感じで投げられました。初回先頭の西岡さんの初球(151キロ)を投げて、それを感じましたね」。前田健はうれしそうに投球を振り返った。勝利が絶対条件の試合だったが、「プレッシャーはなかった」という。そこには、3月のWBCで侍ジャパンのエースとして世界を相手にしてきた経験も生かされていた。

 「短期決戦は短期決戦なりの戦い方がありますから。日の丸を背負った時とは緊張感がちょっと違うけど、気持ちの持ち方は同じです」

 ただ投げるだけでは納得しない。打席に立てば9人目の打者。5回には先頭で藤浪から一、二塁間を破る安打で出塁し、キラの勝ち越し3ランを呼んだ。7回にも先頭打者で右前打。「いつも本気で打席に立っていますから。特に先頭打者だから何とかしたかった」。投打にわたってCS初陣のチームを鼓舞した。

 リーグトップの防御率2・10でシーズンを終えたが、今月に入って指にマメができている。「マメも気にせず投げてくれた。あのピッチングは次のピッチャーにもつながるね」とは山内投手コーチ。野村監督は、エースと打線が機能しての快勝に「あれだけのファンの前で結果を出してくれたことで、選手みんな大きな自信になってくれるはず」と会心の笑みだ。

 15年間続いたBクラス生活に終止符を打った。そして待望のCS初戦白星。甲子園に詰めかけたファンだけでなく、マツダスタジアムにもパブリックビューイングで声援を送り続けた大勢の鯉党がいた。「これから歴史を変える戦いが始まるんです」と前田健。世紀を挟んでの巻き返しが、幕を開けた。 (宮脇渉)

 ◆初戦勝利チームが優位 2004〜06年にパ・リーグが実施したプレーオフを含めた過去15度の最初のステージで、先勝したチームの突破は13度を数える。初戦黒星から勝ち上がったのは06年のソフトバンクと09年の中日だけ。

 

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