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【プロ野球】

広島 イッキに突破 さあ今度はG倒だ

2013年10月14日 紙面から

阪神−広島 CSファーストステージを突破し、スタンドのファンにあいさつする広島ナイン=甲子園球場で(潟沼義樹撮影)

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◇CSセ・リーグ ファーストステージ<第2戦>広島7−4阪神

 クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3試合制)の第2戦が13日、行われ、セ・リーグはレギュラーシーズン3位の広島が甲子園で2位阪神を7−4で破り、2連勝で初のファイナルステージ進出を決めた。パ・リーグは2位西武が西武ドームで3位のロッテに15−0で大勝し、対戦成績を1勝1敗とした。14日の第3戦で西武は勝つか引き分け、ロッテは勝てばファイナルステージ進出が決まる。

      ◇

 広島が0−1の6回にキラの適時二塁打で同点、エルドレッドの適時打で勝ち越した。7回の梵の適時三塁打、8回の代打・小窪の2点三塁打など効果的に加点した。バリントンは5イニング1安打1失点。阪神は1回に西岡の先頭打者本塁打で先制したが、終盤の反撃も遅過ぎた。

 あふれんばかりの左翼席のカープファンに赤ヘルナインは手を振って勝利の雄たけびを上げた。6回の逆転劇に始まり、追加点、ダメ押し。とてもCS初出場のチームとは思えない“横綱相撲”で2位・阪神に2連勝。ファイナルステージ進出を決めた。「大勢のファンに勇気付けられて自分たちの野球ができた。きょうは守り勝ちかな?」。野村監督は満足そうに笑みを浮かべた。

 快勝を支えた堅い守り。まずはエルドレッドが122キロの巨体を揺すって見せた。2回1死一塁、藤井彰の左越えの打球をフェンス近くでジャンプして好捕。飛び出した一塁走者まで連係プレーでアウトにした。4回は二塁手・菊池だ。俊介のセンターへ抜けそうな打球をジャンピングスローでアウトにした。

 菊池は攻撃でも先陣を切った。6回に先頭で左中間二塁打。メッセンジャーに揺さぶりをかけた。これが逆転劇の始まりだった。「みんなの気持ちが強いんで、それにのっかかっていい仕事ができました。メッセンジャーには18打数1安打だったので、頭を空っぽにして打席に立てたのが良かったのかな」。心地よさそうに汗をぬぐった。東京生まれで幼い頃からぜんそく持ち。空気のきれいな長野に移り、武蔵工大二高から岐阜の中京学院大に進んで病気を克服すると、抜群の瞬発力と柔軟性を発揮。大学ジャパンにも呼ばれ、広島にドラフト2位で入団。甲子園出場など1度もない男が大舞台で連日、攻守に縦横無尽に動きまくった。

 遊撃手・梵との二遊間は、全盛時の中日の「アライバコンビ」をほうふつさせる。野村監督は「守りからいいリズムが作れているからね。巨人とは挑戦者として胸を借りるつもりで戦いますが、幸い今のチームはいい状態なので楽しみです」と締めくくった。短期決戦の勝ち方を知っているような野村さい配で、原巨人にひと泡食わせ“下克上”シリーズを完成させる。 (宮脇渉)

 

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