EU財務相、銀行審査に備え安全網の必要性で合意-具体策なし
10月15日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)の財務相らは15日の会合で、来年実施の銀行審査の信頼性確保の方法を協議。ルクセンブルクでの会合で、欧州中央銀行(ECB)が主導する資産の質査定とストレステスト(健全性審査)の成功は、資本不足が見つかった場合に対応する仕組みの整備にかかっているという点で合意した。必要な措置についての具体策は打ち出さなかった。
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)議長のダイセルブルーム・オランダ財務相は、ユーロ圏の救済基金を活用し国家を通じた間接的な資本注入と、「例外的な状況」の場合の直接注入を含む既存の選択肢によって対応が可能だと発言した。一方、ユーロ導入国ではないスウェーデンのボリ財務相は一段の措置が必要だとの見解を示している。
ボリ財務相は会合前に記者団に、「ECBが厳しい資産査定を行うことにわれわれは賛成なのだから、ECBの意見を聞くべきだと思う。ECBは明確な決定権の順位やシステム全体の安全網が必要だと主張している」と述べた。
また、ECBのアスムセン理事は、安全網についての「議論が必要だ」とし、「これは初回の議論になるので、この日の協議が何らかの決定に至るとは考えていない」と述べた。
原題:EU Grapples With Bank-Test Backstops to Protect ECBCredibility(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ルクセンブルク Jim Brunsden jbrunsden@bloomberg.net
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更新日時: 2013/10/15 21:51 JST