CodeIQ中の人、babaQです。
最近のハッカソンはIT系ではない企業が主催していたり、
開催テーマも多種多様化してきましたね。
今回紹介するのはデータサイエンスを活用したハッカソン!
プロ野球プレーデータを活用したハッカソンとは興味深いですね。
公開2日で定員がほぼ埋まったというのもわかる気がします。
そんな注目のハッカソンレポートをどうぞ!
スポーツの秋! 芸術の秋! データの秋!!
10/5~6にかけて、データサイエンスの要素を取り入れたハッカソンが開催されました。
その名も「第一回チキチキデータサイエンスアイデアソン&ハッカソン」。
主催はiAnalysis LLC。
スポーツの秋ということで、利用するデータとして、
データスタジアム社よりプロ野球プレーデータを3年分ご提供いただき、
このデータを活用した分析や開発を行いました。
また、芸術の秋という視点で、審査基準にアーティスティックな
データヴィジュアライゼーションやインフォグラフィックス的な
要素も織り込んだ季節感あふれるイベントとなりました。
ハッカソンのプレイベントとして前日に実施されたアイデアソンでは、
36名ほどの参加者から100以上のアイデアが生まれ、
上位10個のアイデアがアプリ開発候補に。
このアプリ10個の候補をもとに、プレチームビルディングが行われました。
翌日はVoyage Groupで、ハッカソン本番。
開始冒頭のチームビルディングの時点で、既に昨日から開発が進んでいるという、
気合いの入ったチームもありました。
このチームビルディングの段階では、
多くのチームがwebフロントエンジニアやデザイナーが不足しているという課題も…。
この両者のスキル保持者不足はもしかするとハッカソン共通の課題かもしれません。
最終的に9チームから生まれ出たアプリは、
下記4名の審査員の方により厳正に審査されました。
・データを提供いただいたデータスタジアム取締役の松元繁さん。
・インフォグラフィックスについて詳しいデータアーティストの山本覚さん。
・アイデアソンのファシリテーターとしておなじみの、
NPOアイデア創発コミュニティ推進機構(通称:i-CON)
代表理事の矢吹博和さん。
・データ分析に詳しいリクルートコミュニケーションズ
データサイエンティストの尾崎隆さん。
プロ野球データ分析といえば真っ先に思いつくのが
マネーボールでおなじみセイバーメトリクスです。
統計手法を用いて、チームを勝利に導くアレです。
いくつかのチームは、アプリ開発そっちのけでモデリングに精を出していたり(笑)。
まさにデータサイエンスハッカソンならではの光景です。
例えば、ゲーム「実況パワフルプロ野球」では、投手が打たれ続けると
「ピヨピヨ状態」になるのですが、
その表現を実際のプロ野球中継で再現すべく、
選手の「ぴより状態」を判断するモデルの構築を始めたチームもありました。
ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、
ランダムフォレストの予測性能比較を行ったこのアプリ「実況パワ○ルプロ野球」は
データサイエンス賞を受賞しました。
準優勝とデータヴィジュアライゼーション賞とのダブル受賞をしたのが
「守備みえ~る」を開発したチームです。
プロ野球は打率を代表とする攻撃側のデータは有名ですが、
なかなか守備に関するデータをお目にかかることはあまり多くありません。
「守備みえ~る」では、試合データの捕球データからアウトになった守備座標を取得し、
グラウンド上に可視化プロット。
一般的に「守備がうまい」とされている選手は思いのほか守備範囲が狭かったり、
想像以上に捕手の守備範囲が広いということが分かったりと、
これまでにない選手の評価基準を明らかにしたアプリです。
そして栄えある優勝を獲得したチームのアプリは、
その名も「隠れたお得意様をさがせ!!」。
ピッチャーとバッターの相性に注目。
それぞれの地力から想定される結果と実際の対戦の差から相性を算出し、
隠れた「お得意様」を探すアプリです。
このアプリのすごいところは分析だけにとどまらず、2台のiPhoneを並べて操作する
ユーザインタフェースを採用するなど、完成度の高さがうかがえました。
優勝を獲得したこのチームが、マッシュアップアワードMA9の
シード権を獲得したことになります。
本イベントの報告は、本日10月11日(金)16:00から、
東京ビッグサイトITproEXPO2013で、報告セッションとして開催。
合わせて、上位2チームのアプリの紹介もしました。
その他のチームのアプリ概要は、こちらのスプレッドシートで
公開されていますので、ご興味のある方はご覧ください。
https://docs.google.com/spreadsheet/ccc?key=0AjUQHdqRNN2BdDY3cHdRYmNvMkcyODhfTWRFb0cxdUE&usp=sharing#gid=0
-
-
-
-
- -
-
-
-
実際のデータを活用して開発したアプリだけに、プロ野球をリアリティをもって
存分に楽しめそうな作品が盛りだくさん!
こうしたハッカソンブームはまだまだ続きそう。
自分の興味あるテーマがあったら参加してエンジニアとしての感性を磨くのも、
この秋の楽しみ方のひとつかもしれませんね♪