ギョーカイ専門用語
用事を済ませて、山梨市駅からはタクシーで「ほったらかし温泉」へgo!
乗ったタクシーは「山梨交通」さん。
山梨交通は国際興業グループ。国際興業は、この前西武のTOBで話題になりましたサーベラスの傘下ですね。
運転手さんとそんな話をして盛り上がっていたら、無線が入りまして「XX町で大きな忘れ物が発生しました」とアナウンスがありました。
これはギョーカイ用語で強盗事件とかのタクシーにおける隠語です。
「事件ですか?」
と聞いたら「たまにあるんですよね。ウチの会社じゃありませんけど東京都内の同業者では闇金から借金しちゃって車ごと身柄をさらわれた挙げ句いまだに発見されていないケースなんていうのもありましてね。そういう事件が起きたときも無線では「大きな忘れ物」って言いますよ。」と教えてくださいました。
「いやー、ウシジマ君も真っ青なケースですねー。怖いですよね、タクシーの運転手さんも大変ですな」と言ったら
「いや、まあ本人も悪いんですよ。大体そういう闇金から借金するタイプっていうのはギャンブル好きで定職につけなくてカタギになれないから流れ流れてタクシーの運転手になったっていうようなケースが多いんです。フランスとかでタクシーの運転手から日本人観光客がぼったくられた話をよく聞きますけどね、あちらの国でも民間タクシーみたいなことをやってる連中は低所得者で被差別職業って見なされて差別されているみたいですしね。そういう事件にも巻き込まれやすい職業なんでしょうね。」と教えていただきました
それで思い出しましたが、東京都知事時代の石原慎太郎閣下が都バスの運転手さんや都内タクシーの運転手さんを「カゴカツギ」発言して批判されたことがありましたね。そのもっと前には国会議員の別の先生がタクシーの運転手さんのことを「真面目なタクシー運転手もいるが、都会では雲助みたいな悪質な連中もいまして……」などと発言してマスコミに叩かれました。そういえば、昔NHKアナウンサーの松平定知さんもタクシー運転手さんに暴行して逮捕されましたけど松平さんも暴行したタクシー運転手さんに「この雲助野郎!」と暴言を吐いたと報道されていました。(しかし、「雲助」なんていう死語を知っていて喧嘩で使えるボキャブラリーの豊富さはさすがに腐ってもNHKアナウンサー!と感心させられます。桑子真帆アナウンサーや松岡忠幸アナウンサーにも見習っていただきたいですね。)
元々日本では歴史的にヒトやモノを輸送する仕事をやっている人は「雲助」などと呼ばれ、おしなべて低所得者階級・被差別職業だと見なされていました。
海外に流出して印象派の西洋画家に多大な影響を与えた浮世絵の大半はセックスを描いた枕絵・春画でしたが、その中でも「雲助が下女を強姦している図」みたいな明らかに低所得者差別を前提にした作品もあります(←けっこうコーフンできます。)。
日本だけがいわゆる雲助差別をしているのか?と思ったらお隣韓国でもバスの運転手さんがしょっちゅう暴行される事件が起きたりしているみたいなので、ひょっとしたらアジア全体の文化として雲助差別みたいなものがあるのかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=bAbOUkIfb1I&sns=em
実際学生時代に韓国人留学生のおねーさんたちと仲好くなって、新大久保で犬鍋会をよくやっていましたが、
朝鮮料理店で働いている在日朝鮮人って全羅道出身者が多い(事実、のりくんたちが犬なべ会をやっていた新大久保の朝鮮料理店で働いていた在日朝鮮人のおばちゃんたちは全員全羅道出身者でした。)ことが話題にのぼったさいに、おねーさんたちから「全羅道の人たちは手先が器用で細かい仕事ができるから飲食店やタクシーの運転手とか喫茶店で水商売やっている人が多いんですよ。」などと随分差別的な話しを聞かされた思い出があります。手先が器用なのと喫茶店の水商売やタクシーの運転手が何故関係あるのかさっぱり分かりませんが彼女たちは全員慶尚道出身者だったから全羅道の朝鮮人に対して差別意識があってそういう発言になったんじゃないかと思っています。
タクシーの業界用語から話が広がってしまいましたが、なかなか楽しい山梨県旅行でした。今度山梨市に来るときはほうとうNo.1になった「歩成」さんか「のんきばぁーば」、或いは万力公園のグリルパイナリーでパンチライスを食べたいですね。