モスクワ暴動:非ロシア人排斥の民族主義者ら400人拘束
毎日新聞 2013年10月15日 11時18分(最終更新 10月15日 13時09分)
【モスクワ真野森作】カフカス地方出身とみられる男による殺人事件をきっかけに非ロシア人排斥を叫ぶ極右・民族主義者の若者らによる暴動が13日夜、モスクワ南部ビリュリョーバ地区で起き、警官隊と衝突した。20人以上が負傷し、警察は約400人を拘束。背景には、イスラム教徒が多い旧ソ連のカフカス諸国や中央アジアからの移民の定着に対する市民の反発がある。警察は14日、周辺で不法移民ら約1200人を拘束した。
インタファクス通信などによると、きっかけは同地区で11日未明、婚約者と帰宅途中のロシア人男性(25)が移民とみられる男に刺殺された事件。
住民は13日に「早急な犯人逮捕」を求め、路上集会を開催。当初は穏やかだったが、インターネットなどを通じて民族主義者の若者ら約1000人が集結し、移民の拠点となっている青果倉庫や商業施設へ乱入、放火するなど暴徒化した。モスクワでは2010年12月にも民族主義者の若者らが暴動を起こし、移民を襲撃する事件があった。