〔外為マーケットアイ〕ドル/円停滞、米財政協議の良い結果は織り込み済みの声

2013年 10月 15日 15:03 JST
 
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[東京 15日 ロイター] -

〔外為マーケットアイ〕

<15:00> ドル/円停滞、米財政協議の良い結果は織り込み済みの声

ドル/円は98.41円付近。午後は狭いレンジ内での動きが続いている。

米財政協議をめぐる動向がマーケットの焦点になっているが、ドル/円が早朝に98.71円まで上昇して1日以来の高値をつけたことで「米財政協議が良い結果に向かっているというのはマーケットはもう織り込んでしまっている」(大手証券)との声が出ている。「ネガティブリスクはいまあるかもしれないが、(財政協議に関する)ポジティブな受け止め方でアップサイドがどの辺まで伸びるか、限定的ではないかとみている」という。

米財政協議がまとまって政府機関が再開されれば、発表が延期されていた9月米雇用統計が発表されるが、同関係者は、発表済みの9月ADP全米雇用報告が市場予想より弱かったため、ドル/円が上昇を続けるのは難しいとみていた。

<14:18> ドル98.45円付近、安倍首相の演説には反応薄

ドル/円は98.45円付近。安倍晋三首相が所信表明演説を行っているが、反応薄。きょうはシンガポールが休場で参加者が減少しているうえに、市場の関心は米財政協議の行方に向かっている。

安倍首相は所信表明演説で、経済再生、財政再建、社会保障改革を同時に達成しなければならないと語った。

安倍首相は来年4月からの消費税率引き上げを決断したことに関連して、経済政策パッケージを果断に実行し、日本経済を持続的に成長させると明言。経済政策パッケージは日本の景気を押し上げる一過性のものではなく、賃金上昇と雇用拡大を実現するための未来への投資だと位置付けた。さらに消費増税と、強い経済の実現で、中長期の財政健全化目標の実現を目指すとした。

安倍首相はこれまでの「三本の矢」による経済政策で世の中の空気は一変したとしながらも、景気回復の実感は全国津々浦々まで届いておらず、デフレからの脱却はまだ道半ばだとの認識を示した。

<13:55> ドル98円半ば、安倍首相の所信表明への注目はまちまち

ドル/円は98.46円付近で動意薄。仲値を過ぎて実需の売買は細り、ファンド勢の動きも目立たないという。

15日、臨時国会が召集された。安倍晋三首相が「成長戦略実行国会」と位置付ける今国会は、先の参議院選挙の結果、衆議院と参議院での多数派が異なる「ねじれ」現象が解消されてから初めての国会となる。

政府は15日午前、産業競争力強化法案を閣議決定。今国会で成立させ、今後5年間を「集中実施期間」として成長戦略を実行に移していく方針だ。

外為アナリストの中ではきょうの安倍首相の所信表明演説を見極めたいとする向きが散見される。ただ、トレーダーからは「相場に影響のない程度のコメントしか出ないのではないか」(大手証券)との声が出ている。

<13:11> ドル98.46円付近、米財政協議の妥結後は指標を吟味

ドル/円は98.46円付近で停滞。日経平均株価 が上げ幅を縮小、上値を抑えられている。

米財政協議の行方を注視する状況が続いている。ドル/円は早朝に98.71円まで上昇し、1日以来の高値をつけた。今のところ、米政府機関の閉鎖に伴う米実体経済への悪影響や、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(緩和縮小)開始時期の後ずれの可能性を意識したドル売りは限られている。

あるFXアナリストは「米実体経済の吟味は次の話」と指摘する。財政協議が債務上限引き上げの期限とされる17日までにまとまればいったんはドル/円が上昇する可能性が高いものの、米政府機関が再開して経済指標が公表されれば今度はテーパリングの開始時期を見定める展開になると予想されるため、上昇が持続する保証はないという。

<11:30> ドル98円半ば、麻生財務相「(米財政協議で)何らかの妥協を期待」

ドルは98円半ば付近、ユーロは133円半ば付近。両通貨ペアとも同意薄。

五・十日に当たるこの日は、実需のドル需要が期待されたが、ドル買いよりもむしろ「輸出の散発的な売りが目に付いた」(邦銀)という。

これまでのところ目立った進捗がみられない米財政協議を嫌気し、海外短期筋の参加が限定的となるなか、対円では強さを維持してきたドルも、この日は上昇の手掛かりを失っている。

麻生太郎財務相は15日、閣議後の会見で、米財政協議をめぐる混乱に関連して、米国が債務不履行になれば大変なことになると述べ、何らかの妥協が17日までになされると期待した。また、米国が債務不履行に陥れば、日本の経済成長に影響するとの見解を示した

麻生財務相は「最悪の場合、債務不履行になるとえらいことになる」とあらためて国際的な影響の大きさに言及。米国が債務不履行になった場合の日本経済に与える影響について「ありとあらゆる問題がある」と指摘。保有資産の毀損によって「資金繰り上、どうのこうのという問題が見込まれるわけではない」としながらも、「日本が持っている資産が影響受けるため、経済成長への影響が大きい」と語った。

<10:52> ドル98円半ば、米国債利回りが上昇

ドルは98円半ばで上値が若干重い。ユーロ/円は133円半ばで同じく上値の重さが意識されている。

米国債市場では、米10年国債利回り が2.7128/2.7110%と、14日終盤の2.682%から上昇している。米債務協議に目立った進展が見られず、デフォルトの可能性がささやかれるなか、米国債価格な下押し圧力にさらされている。

ワシントンで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は11日、米国はデフォルト(債務不履行)回避に向け早急に行動を起こす必要があるとする提言などを盛り込んだ声明を採択した。声明は、米国は「短期的な財政上の不透明性に対処するために早急に行動を起こす必要がある」と提言。G20はまた、各国中銀が金融政策を正常化させる際は慎重に行うことを確約した。

米財政協議がこう着していることについて、米国債の最大の保有国である中国も懸念を表明。中国人民銀行(中央銀行)の易綱・副総裁は、「この問題を早急に解決する英知を持つべきだ」と述べた。

中国に次いで第2位の米国債保有国である日本の黒田東彦日銀総裁も、米国は世界経済をけん引しているとして、同問題を早期に解決する必要があるとの認識を示した。

中国人民銀行(中央銀行)が14日発表した9月末の外貨準備高は3兆6600億ドルと過去最高を更新した。世界最大で、日本の9月末の外貨準備高(1兆2734億ドル)の約2・9倍の規模に拡大した。米財務省によると、7月末時点で中国が保有する米国債は1兆2773億ドルと世界最大で、中国の外貨準備高の約3分の1に当たる。   

<09:53> ドル98.60円付近、短期筋の動きは低迷

ドルは98.60円付近で小動き。ユーロは133.60円付近。両通貨ペアとも若干上値が重い。米財政協議の行方に焦点が向かうなか、海外短期筋による円売りの動きは総じて低迷しているという。

市場では、「96円台、97円台では(ファンド勢による)散発的なプットの買いが見られた程度。アベノミクス期待で一時活発化したオプション主導の円売りは低迷している。ボラティリティも低下している」(外銀)との指摘が出ていた。

アベノミクス関連では、きょうから始まる臨時国会の行方に関心がもたれている。デフレ脱却を最優先課題に掲げる安倍首相は、成長戦略実行に向けた関連法案の成立に全力を挙げる見込み。会期は12月6日までの53日間。

<08:51> ドル98円後半、仲値公示にかけて堅調な足取りか

ドルは98.68円付近、ユーロは133.76円付近。この日は商業決済が集中する五・十日に当たるため、仲値公示にかけては連休明けの実需の外貨需要も見込まれ、ドル/円、ユーロ/円とも堅調な展開が予想されている。

米財政協議に対する楽観的な見方から、ドル/円は前日のニューヨーク時間に買い戻された。より長いスパンでは、ドル/円の反発基調は10月8日から続いている。

しかし、前週からのドルの反発は、対円に集中し、ユーロや豪ドルなど他の主要通貨に対して、ドルはむしろ弱含んでいる。リスク選好の回復が、質への逃避を反映したドル需要を後退させているとの指摘も出ており、「米財政協議が決着すれば、いったん円買いになる可能性もある」(外為アナリスト)との見方も出ている。

米上院指導部は14日、政府機関の再開と債務上限引き上げ問題の解決に向け合意に近づいていると明らかにした。ただ、債務上限引き上げの期限が17日に迫る中、引き続き多くの課題が残っている。民主党のリード上院院内総務は「今週中に妥当な合意に達すると、われわれは楽観視している」と述べた。

関係筋によると、16兆7000億ドルの現行の債務上限について、少なくとも2014年2月中旬までの借り入れニーズをカバーするのに十分なだけ引き上げることが協議されている。さらに、1月中旬まで政府機関業務を継続するための財源を確保すると同時に、3月から実施の歳出の強制削減は維持する。また、年内の合意に向け、新たな財政協議を設ける。

<07:40> きょうの予想レンジはドル98.10―99.10円、米財政協議をめぐり神経質な展開

ドル/円は98.63円付近、ユーロ/ドルは1.3558ドル付近、ユーロ/円は133.75円付近。

きょうの予想レンジはドル/円が98.10―99.10円、ユーロ/ドルが1.3510─1.3610ドル、ユーロ/円が133.10―134.40円。

 

14日のニューヨーク市場では、米民主党のリード上院院内総務が、共和党のマコネル上院院内総務との協議で債務上限と政府機関再開をめぐり「大きな前進」があったとの認識を示したことで、終盤にかけてはドル/円が上昇した。

この日は商業決済が集中する五・十日に当たるため、仲値公示にかけては連休明けの実需の外貨需要も見込まれ、ドル/円の下値がしっかりするとみられている。

ただ、「ここまで一本調子に円が売られてきたことから、さらに一段と上昇するのは厳しい」(外為アナリスト)とされ、財政協議が決着した場合は、「いったん円買いになる可能性もある」(同)と見られている。

さらに、99円台には実需の売りも見込まれるほか、97円台、98円台でロングを持った短期筋による利食い売りも予想され、99円台で定着できるかどうかは「微妙な情勢」(同)だという。

 

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