阪神が招へいを検討している伊勢コーチ。V請負人として球界での評価は高い【拡大】
掛布氏だけじゃない。あのバレンティンの“師匠”にもオファーを出す。来季の打撃コーチ候補として、伊勢氏に白羽の矢を立てていることを球団幹部が認めた。
「検討している。打撃理論にもたけている」
伊勢氏は2010年からヤクルトの打撃アドバイザーに就任。その後は1、2軍巡回コーチなどを歴任した。今季はヒッティングコーディネーターとしてプロ野球新記録となる60本塁打をマークしたバレンティンや、2軍のイースタン優勝にも尽力した。特にバレンティンに対しては奇抜な金髪を試みた際や怠慢な練習態度をみたときなどに雷を落とすなど、お目付け役として数々の逸話を残した。
近鉄コーチ時代にはローズの相談役になるなど、熱血指導で選手の信頼も厚かった。2001年には近鉄の12年ぶりのリーグ制覇に。07年には、巨人の打撃コーチ補佐に就任し、5年ぶりのリーグ制覇に貢献した。
ヤクルトのコーチ時代に、野村克也監督(現サンケイスポーツ専属評論家)からID野球を学び、巨人のスコアラーを務めるなどデータ分析にも定評がある。和田監督が求める野球にも合致している。
この日、水谷チーフ打撃コーチが体調不良や打撃不振などの責任をとって退団を申し入れたことが球団から発表された。ヤクルト、広島、近鉄、韓国球界など数々の経験をもつ伊勢氏は水谷氏の後任候補として最適といえる。