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【政治】

24条を語ろう 大阪で25日、護憲の会

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 結婚や家庭のあり方を定めた憲法二四条を議論し憲法の大切さを再確認する動きが広がりつつある。有識者と市民が語り合うトークイベント「一夜限りかもしれない(?)24条の会」が二十五日、大阪市内で開かれる。これまでに設立された「九条の会」「九六条の会」は新たな動きを歓迎し、護憲の活動に広がりが生まれそうだ。 (上野実輝彦)

 二四条は米国人女性ベアテ・シロタ・ゴードンさんが草案を書いた。子どものころ日本で約十年間暮らしたゴードンさんは一九四五年、二十二歳で連合国軍総司令部(GHQ)スタッフとして再来日。親が娘の嫁ぎ先を決めるなど旧来の日本の習慣を知っており、女性の地位を向上させたいと起草した。

 ゴードンさんは昨年末、八十九歳で死去したが、二〇〇〇年五月、参院の憲法調査会に出席し、二四条へのこだわりを語った。

 自民党は昨年つくった改憲草案で二四条に「家族は互いに助け合わなければならない」とする条文を追加。「個人より家族を尊重する押しつけにつながる」との懸念がある。

 若手弁護士でつくる「明日の自由を守る若手弁護士の会」は、女性が抑圧されていた古い家族観の復活を心配し「24条の会」を企画した。会では法学者や同性愛者のパートナーと法律事務所を開く弁護士、保護者のネットワーク代表者らが討論する。

 護憲派の集まりとしては、戦争放棄を誓う九条や、改憲手続きを定めた九六条を守る団体がある。「九六条の会」発起人の千葉真国際基督教大教授(政治思想)は「二四条という着眼点は分かりやすい。九条の会も含めて連携したい」と歓迎する。

 「24条の会」を企画した黒沢いつきさんは「反響が大きければ、二四条の会を組織化したい」と話す。

 会は大阪市中央区の「ドーンセンター」で午後七時から。参加費は五百円。問い合わせは京橋共同法律事務所(大阪市)の楠(くすのき)晋一弁護士=電06(6356)1591。

 

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