「親切遺伝子」の有無、初対面でも判別可能 研究

2011年11月15日 14:51 発信地:ワシントンD.C./米国 【写真】 【ブログ】

米コロラド(Colorado)州レイクウッド(Lakewood)のホスピスで、高齢の患者の手をさするボランティア(2009年9月1日撮影、資料写真)。(c)AFP/Getty Images/John Moore

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【11月15日 AFP】特定の遺伝形質を持っている人は、持っていない人より、親切で思いやりがある。見ず知らずの人も、この遺伝形質の有無を即座に判別することができる――。こうした実験結果が、14日の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of SciencesPNAS)に発表された。

 この違いは、オキシトシン受容体遺伝子(OXTR)に関連しているという。この遺伝子はセックスの最中に発現することが多く、愛情や共感や社会的行動を促すことから、「愛情ホルモン」とも呼ばれる。

 米オレゴン州立大(Oregon State University)の研究チームは、23組のカップルの遺伝子型を測定した上で、実験を試みた。カップルの片方に、これまでの人生で辛かった経験をもう片方に語ってもらい、この様子をフィルムに収めた。

 そして、カップルとは面識がなく、カップルの遺伝子型も知らない実験参加者らに、音を消したフィルムを20秒間見せ、「聞き手」を観察してもらった。

 なお、カップルのオキシトシン受容体遺伝子のDNA配列「rs53576」は、GG型、AG型、AA型のいずれかのタイプだった。

 一般的に、Gの対立遺伝子が2つある「GG型」の人は共感力が強く、信頼でき、愛情も深い人だと見なされている。反対に、AG型またはAA型の人(A型)はポジティブな言動が少なく、親としての感受性も低い傾向がある。A型で自閉症リスクが高くなる可能性を示した研究もある。

■「親切」遺伝子の有無、他者も正しく判別

 実験の結果、観察者は、ほとんどのケースで、被験者の遺伝子型がGG型か、それ以外かを見極めることができた。

 観察者が「最も信頼できない」という印象を持った10人のうち、9人の遺伝子型がA型。「最も社会性がある」という印象を持った10人のうち6人がGG型だった。

 論文を執筆したカナダ・トロント大(University of Toronto)のアレクサンドル・コーガン(Aleksandr Kogan)氏は、「以上の結果は、遺伝子のごくわずかな相違でも行動面に目に見えるような影響を及ぼしうること、そして、こうした行動の違いに他者は即座に気付くことを示している」と述べた。

 ただし、人間の振る舞いを完全に予見できる遺伝形質というものは存在しないため、遺伝子型の相違が、振る舞いの根底にある生物学にどのような影響を及ぼしているかを探る必要があるという。(c)AFP

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