魔王少年リリカルカンピオーネ (ヤギ3)
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今まで管理局がどんなことをしてきたのかという話です。

温かい目で見守ってやってください。



第18話 今までの管理局

「一際大きい魔力反応が出たよ!多分ここに犯人がいるっ!」

 今、私はハラオウン家にいる。
 本来ユニゾンデバイスである自分は前線に出て、主である八神はやてを補佐しなければならない。だが、私はもうユニゾンできないのだ。
 生きるために、かつての体を捨てるためには持っていた力の大部分を捨てなければならなかった。ユニゾンはできず、魔力量もC。主たちと前線に出ても足でまといにしかならない。
 もちろんその選択をしたことに後悔はない。
 だが、主のそばにいられないというのは歯がゆかった。

「リインフォースさん。この現象を起こせる魔法を知っていますか?」
「いや・・。私は知らない。第一、魔法であるということ自体が信じられないぐらいだ。」

 今では、豊富な魔法の知識と情報処理能力を生かし、無限書庫の副司書長として活動している。
 知識を持って味方をサポートすることが今の私にできる唯一のこと。
 今の私にはそれすらも出来ていない。

(私は・・・無力だ。)

 情けない。
 今の私には何もできない。

(神よ。どうか主たちをお守りください。)

 何もできない私には神に祈ることしかできなかった。
 相手がその神をも殺す神殺しだとは知らずに。




「なんやこれ・・・?」
「一体何が起こっている・・・?」

 私は目の前で起こっていることが理解できなかった。
 太陽の光を遮るほど充満した白い霧と、薄暗い光を放つ武器を持った生気のない騎士たち。

「とにかくリイン。ユニゾンいくで。」
「リオンもユニゾンだ。」
「ハイです!」
「了解したわ。」

 ユニゾンできなくなったリインフォースの代わりに後継として作ったリインフォースⅡとユニゾンする。
 龍馬くんも自身のユニゾンデバイス、ダンタリオン。通称リオンちゃんとユニゾンしたようだ。

「とりあえずこれからどうする?」
「騎士姿の人たちにお話しを聞くっていうのは?」
「なのはちゃんらしいね。・・・だけど、素直に話してくれるとは思えへん。」
「じゃあどうするの?」

 行き詰った私たちにエイミィさんの念話が聞こえてくる。

「一際大きい魔力反応が出たよ!多分ここに犯人がいるっ!」
「・・・とりあえずこの魔力反応があるところに行こうか。」

 私たちは魔力反応が出ている場所へと向かう。
 その時、銀の閃光が私に向かってくる。
 私はとっさにシールドを展開した。
 どうやらさっきの攻撃の正体は矢だったらしい。
 見ると矢が飛んできた方向に騎士がひとりいた。これ以上は行かせないと言い放つ門番のように。

「てめえ!俺のはやてに何しやがる!」

 誰があんたのや。
 突っ込みどころは多かったが、今大切なのは龍夜くんが矢を放った騎士に切りかかっていったことだ。

「あかん!」

 管理局員として勧告無しで攻撃することは許されないことだ。
 彼は今それをしようとしている。
 止めなくては!
 そう思い、声をかける。

―――ガキィィィン

(えっ?)

 一瞬何が起こったかわからなかった。
 だが起こったことはとても単純なことだ。龍夜くんの一撃を騎士が腰にさした剣を抜いて受け止めたというだけなのだから。
 だけど、私にはそのことが信じられなかった。
 あのバカは、バカだけど実力はある方だ。しかも魔力によるゴリ押しばかりするこいつがさっきの一撃に魔力を込めていない訳が無い。
 だがまずい。コイツはプライドだけはエベレスト並みに高いのだから、さっきの一撃を受け止められて怒り心頭といった感じだ。
 そう思っているとあのバカの持つ剣、セイバーに魔力が集まってくる。

「あかん!もうやめえ!」
「ソウルスラッシャアアアアアアアアアアアアア!」

 彼が最もよく使う魔力斬撃の遠距離魔法を騎士に対し放つ。
 その攻撃を受けた騎士はバラバラに砕け散った。
 砕け散った?
 どういうことだ?
 あのバカでも非殺傷設定ぐらいはしているだろう。というかセイバーちゃんがする。
 それに殺傷設定でもあんなにバラバラになったら血ぐらい吹き出すはずだ。
 まさかあの騎士たちは人間じゃない?
 そう思っているとどんどんと騎士たちが集まってくる。

「とりあえず、この人たちを倒すで!」
『おぉ!』




「ハア・・・ハア・・・ハア・・・。」

 なんとか全員倒すことができた。
 これで前へ進める。

『はやてちゃん!』
『どうしたんやシャマル。』
『新たに魔力反応が現れたわ!おそらく戦闘をしている!』
『なんやて!?』

 今回は不可解なことが多すぎる。
 謎の魔力反応に、謎の現象。
 一体なんなんや!
 思わずそう嘆きたくなる。

「とりあえず私が行くよ。」

 フェイトちゃんがそう名乗り出てくれる。

「それじゃあお願いするわ。シグナムたちもついて行ってや。」
「了解しました、主。」

 フェイトちゃんひとりじゃ心配だったのでシグナムたちをつける。

「それじゃ私たちは大きな魔力反応があるところに向かうで!」

 そう言って私たちは移動を始める。
 途中で現れた騎士たちを倒しながら移動する。

『はやて。敵と遭遇した。』
『それでどんな奴やった?』
『それが…ロッテだった。』
『はっ?』

 何を言っているのだろう彼女は。
 ロッテとは最近ドイツから来た留学生で、私たちの新しい友達のロッテちゃんだろうか。

『ロッテてあのロッテちゃん?』
『うん。』

 悲しそうな声で返事をするフェイトちゃん。
 当然だ。友達が犯罪行為をしているのだから。
 そんなことを考えているときだった。

ドォォォォォン!

 赤い砲撃が轟音を立てながら建物を貫いていく。そんな風景を見たのは。

「なんやあれ・・・?とんでもない威力やったで・・・。」

 ビルを4つは貫いていたのだ。普通の魔導師には無理だ。なのはちゃんならできるかもしれんけど。

「とにかく急ぐで!」

 目の前の騎士たちを倒しながら進むと、瓦礫の山に座ったすずかちゃんがいた。

「すずかちゃん!?」
「あ、なのはちゃん、はやてちゃん、龍馬君。」

 今日は本当にわからないことばかりだ。妙な現象が起こったと思ったら、謎の戦闘、しかも犯人が友達、それに加え目の前にいるすずかちゃんだ。

(いったい今日はなんなんや・・。)

 厄日や。そうつぶやいてしまう。
 だけどそれ以上に彼女がここにいる理由を問いたださなければいけないだろう。

「なあすずかちゃん。何ですずかちゃんがこんなところにおるん?」
「なんというか。誘拐されちゃって。」

 誘拐!?
 全員、目を見開く。
 まさかそんなことがあったとは。

「だ、大丈夫なんか?というより・・・。」

 あたりの瓦礫の山を見渡す。

「いったいここで何があったん?」

 ここで建物が瓦礫の山になるようなことが起こったのだろう。でなければ瓦礫の山などできはしない。
 だが、すずかちゃんの反応は私の想像の斜め上を言っていた。

「えっ!?な、何もないよ何も。ホントだよ!」

 何があったんや。すずかちゃんの反応が恋する乙女やんけ!何があったらこんな反応することになるんや!
 今日、一番の謎はすずかちゃんの身に起きたことだった。

「それで、つかまっていたのはすずかちゃんだけだったの?」
「ううん。アリサちゃんもつかまってた。だけど大丈夫だよ。」
「なんでだ?」
「騎士に助け出してもらっていたから。今頃は、安全な場所にいるんじゃないかな?」
「騎士って町に一杯おる騎士か!?」
「そうだと思う。」

 なんてことや。
 このままではアリサちゃんの身が危ない!

「俺が助けに行ってくるぜ!!」

 そう言ってバカが飛んでいく。
 私たちも早く犯人を逮捕しなくては。

「それじゃあすずかちゃん。ちょっと待っといてな。」

 私はそう言って、転送魔法ですずかちゃんを安全な場所まで移動させる。

「それじゃあ私たちも行こうか。」

 私の言葉になのはちゃんと龍馬君がこくりと頷き返してくれる。
 こういう時、彼女たちの存在はとても心強い。
 私たちは先程から戦闘が行われているであろう魔力反応のある場所へと向かう。



今回は難産でした。

皆さんどうやって書かれているんでしょうか。

教えて欲しいです。


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