六回、広島に追加点を許した阪神・メッセンジャー=甲子園球場(撮影・白鳥恵)【拡大】
そんなメッセンジャー以上にさらにクールだったのはマートン。九回二死から安打でつないで桧山の劇弾を呼んだ“ささやかな演出者”も、去就に関してはすでに“過去形”だった。
「妻が妊娠中なので、もう2週間は日本にいるけれど、来年に関してはまだわからない。阪神でプレーできたことは光栄だった」
とても残留する助っ人のコメントとは思えない、冷めきったものだった。
もし、2人そろってタテジマを去れば…。3年連続2けた勝利と、在籍4年で最多安打3度のアベレージヒッターが消える。チームの根幹は崩壊する。シャレにならない。終戦と同時に虎は危機的状況に直面した。
★スタンも未定
阪神はメッセンジャーとマートンのダブル残留を目指しているが、2人とも退団となれば、チームの戦力基盤が根底から崩れる。スタンリッジは未定。すでにコンラッド、ザラテは帰国し、今季限りが決定的。途中入団したボイヤーに関しては年俸が約4000万円と高額でないため、来季戦力になるか、どうか慎重に検討を重ねる方針。補強ポイントの4番は大リーグにターゲットを向け、抑えは韓国サムスンの呉昇桓投手(31)に照準を絞っている。
(紙面から)