一回、阪神・西岡はセンターバックスクリーンに先頭打者アーチ【拡大】
チームは、その1安打のみで中盤まで沈黙。六回にメッセンジャーが耐えきれずに失点すると、マウンドへ歩み寄りなだめた。勝ちたかった。全身全霊を捧げていた。
1-2とされた直後の六回には中飛を打ち上げ、バットを放り投げて悔しがった。1-6だったが桧山がネクストに控えていた八回一死一、二塁では、二ゴロ併殺に倒れ天を仰いだ。
桧山の劇弾を見届けたことも手伝ったのか、試合後は心なしか目が潤んでいた。早すぎる終幕だが、前年5位から2位へ躍進した虎を、背番号「7」がけん引していたことは疑いようもない。
「満足する自分でもないし、ファンでもない。目標が高い位置にあるチーム。あしたから来年へ向けてのスタートをしたい」
ざんげは、もうおしまいだ。もう2014年は始まっている。西岡が、虎を高みへと引き上げる。ため込んだ思いを、来季こそ結実させる。(長友 孝輔)
(紙面から)