情けない戦いで広島に連敗した和田監督。「私の責任」と話したが…【拡大】
ミスタータイガースが阪神に帰ってくる。極度の貧打ぶりはCSでもそのままで、あっさりと広島に屈した阪神が最後の切り札を用意した。掛布氏に打撃のアドバイザー役を要請した。
豊中市内の自宅でインターホン越しにサンケイスポーツの取材に答えた掛布氏は「何も聞いていないです」と話したが、関係者によると、既に本人には来季26年ぶりの古巣復帰を打診済み。受諾に前向きな感触を得ている。指導対象や期間など詳細は今後本人との交渉で詰めるという。今秋のキャンプから指導に当たる見通し。その場合はジャージ姿でのコーチングになるが、来春の沖縄宜野座キャンプではユニホームを着る可能性があるという。空き番号となっている「31」が有力だ。
阪神の低調な打線は今季に限ったことではない。今季、西岡、福留らを補強したが、リーグ最少のチーム82本塁打にとどまった。特に終盤極度の貧打に陥り、レギュラーシーズン2位と8年連続でリーグ優勝を逃した。広島とのCSでも打線が低調で2連敗。この日は、一回に西岡が先頭打者弾を放ったが、その後七回まで無安打という惨状だった。
掛布氏は3度本塁打王に輝いた生え抜きの大スター。1985年にはバース、岡田とクリーンアップを組み、4番として初の日本一に貢献した。球団の看板スターだったが、現役晩年は問題を起こした。1987年に飲酒運転で現行犯逮捕。当時の久万俊二郎オーナーに「欠陥商品」と非難された。以降、球団とは溝ができていた。私生活でも金銭トラブルを起こし、球団は距離を置いていた。掛布氏は引退後、楽天から監督要請があったが、断っていた。