奨学金が返せないのは「甘え」なのか:シンポジウム「奨学金の今と未来を考える」より

2013/10/14


連日テーマに上げている奨学金問題。またもや徳武さんがすばらしいツイートを残していたのでご紹介です。

2013年10月12日(土)大阪弁護士会主催シンポジウム「奨学金の今と未来を考える」まとめ – Togetter


昔と今では事情が違う

コメント欄などで多数おじさんたちから「オレは20年掛けて返したぞ!」「私の叔父は30年掛けて返しました」みたいな意見を貰ったのですが、昔と今では事情が違うことを知らなければなりません。

中京大学の大内裕和さんからも、まず世代間認識の差についての指摘がありました。

奨学金の7割が利子付きになっているとのこと。

無利子の枠も少なく、成績優秀者も利用できない現状があるそうです。

「金がないなら地方の国立大学に行けばいいじゃないか」的な議論も多かったのですが、学費が上がっていることを忘れてはいけません。


日本の大学進学率は低い

この論点も興味深いですね。ぼくは基本的に、日本の大学進学率は上げるべきだと考えている立場です。日本全体の学力を向上させたければ、できるだけ多くの人に大学に進学してもらうことは、合理的な選択肢となるでしょう。そのためには、人々の自助努力に頼るのではなく、十分に税金を投入すべき(市民は税負担を甘受すべき)だ、ということです。


解決策について

制度上の解決案として、大内裕和さんはこのような指摘をしています。

まだまだ政治の争点まで昇華されていませんが、こうした問題提起が広がっていけば、解決案も具体的に議論されるようになるでしょうね。ぼくの感覚では、このご時世に利子付きで720万円の借金を年端も行かない若者に課すのは「おかしい」ので、引きつづき拡散していきます。


まとめ全文はこちらから。当事者の声も掲載されています。

2013年10月12日(土)大阪弁護士会主催シンポジウム「奨学金の今と未来を考える」まとめ – Togetter


ぼくのスタンスは下記に記してあります。

狂った日本の奨学金制度:大学卒業のために「720万円の借金(利子付き)」を背負うのは自己責任?
やっぱり、奨学金問題は自己責任ではない:ご意見に反論いたします
「努力できる」あなたは、とっても恵まれているんですよ


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