彼女がいるから生きてます。

♥自慢したくなっちゃうほど幸せなLGBTライフ♥

ようこそ。事実に基づいた小説やエッセイを書いております。

★自分がレズビアンだと気付いた時★
レズビアンとして、彼女と生きていく決心をした。そこに至るまでの自伝。
連載型。

★彼女の話、自分の話★
主に彼女自慢。それと自分のこと。
一話完結型。

★創作★
基本的にはノン・フィクション。全くのフィクションもあり。
一話完結型。

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今日、彼女に言われてしまいました。「嘘つき」って。
一番、言われたくない言葉でした。

事実、かなりの嘘つきで、治す必要も自覚をしてはいたので、
彼女の言葉にショックを受けました。自分、何も変わってないのだなあと。


「嘘つき」よりも重体なのは、私は、不誠実すぎるのだと思う。

私は、それなりに裕福な家に生まれ、親も過保護だったからか、
ものすごく自分本位に育ち、他人のことを、あまり考えてきませんでした。

それどころか、まるで他人のことを、「自分が生きるための道具」のように捉えていた時期もありました。

性の悪さからはもう脱却したはずですが、その後遺症なのか、
彼女との付き合いも、「自分中心的」になりがちです。


彼女はいつか、私に、
「私はアナタほど恋愛経験がないから、アナタのことを理解出来なくて、苦しい」
と言ってきたことがありました。

私は、「違う」と言いたかった。

彼女が苦しいのは、彼女が経験不足だからではなく、
私が、自分の自己中心性をもって、彼女を苦しめているから・・・・。


本当は、彼女に、「苦しい」なんて言わせちゃいけないんです。
もちろん、恋愛は「苦しい」ものなんでしょう。

でもきっと、彼女が苦しがっているのは、
「恋人としての私」ではなく、「人間としての私」を理解出来ないから。


恥ずかしながら私は、今までずっと、自分が一番大事で、
誰かの為に変わりたいなんて、まったく思ったことがありませんでした。

ですが今日、切実に思いました。
私は、誠実になりたい。彼女に、「苦しい」なんて言わせたくない。
誠実になって、彼女が本当に、「安心して一緒に居れる人」になりたい。


幸い、来月から仕事が出来るので、精神的には安定してくるでしょう。
この機会に是非、自分自身を変えてみたいと思います。

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再編版:自分がレズビアンだと気付いた時(1)ー初恋ー
→再編版:自分がレズビアンだと気付いた時(2)ー1年生ー
→再編版:自分がレズビアンだと気付いた時(3)ー1年生~2年生ー
→再編版:自分がレズビアンだと気付いた時(4)ー2年生前期ー


この、珍奇とも言える症状を自覚してからは、私はなるたけ、坂田先生のことを考えぬよう努めた。
脳裏に潜む邪念を追い払おうと、時に私は、激しい感情を物理的に噴出させた。

大人しく、物静かだった私が、鉛筆や電球を破壊するのを見て、母は直ぐに、私をカウンセリングに連れて行った。

カウンセラーは私を診て、
「この子よりも、お母さんの方が心配ですよ」と言った。


激しい感情の起伏は、自分自身を変質させた。
私は、それまで演じていた自分を捨て、学校で頻繁に喋るようになった。

口数の多くなった私のことを、同級生たちは、更に気味悪がった。
しかし、生来的に「変わっていた」私のことを、本心から気に留める者はおらず、
一ヶ月が経つ頃には、皆、まるで出来事を忘れたかのように、私に「ごく普通の」対応をするようになった。


坂田先生は、私の変化を、会心そのものだと捉えていたようで、
私に友達が出来たことを、心の底から祝福してくれた。

ところが、私はこのことを、どうしても快く思えなかった。
どうしても、坂田先生と喋りたかった。
友達など要らなかった。私は、坂田先生と二人きりで喋りたかった。


時は進み、2年生最後の日がやってきた。
その日、坂田先生は、同級生一同に学校を辞めることを告げた。

「ごめんな。みんなに黙ってたけど、先生、結婚するねん」

それは、突然の宣告だった。
坂田先生の口から発せられた言葉に、私はただ、呆けるしかなかった。


担任の先生が籍を入れると聞き、生徒たちは、矢継ぎ早に質問をした。

「先生の相手って誰?」
「どんな男の人なん?」
「かっこええのん?」

それらに対し、坂田先生は、
私が愛した透き通った声で、丁寧に答えていった。

「誰って、あんたらの知らん人やで。先生と同い年ぐらいやから、もうおっさんやねんけどな。まあおっさんやから、恰好良くはないんちゃうかな。
でもな、その人の赤ちゃんが、今、先生のお腹におるねん。三ヶ月に生まれるわ」

生徒たちは歓声を上げた。
中には、感涙する者まで居た。

興奮する生徒たちをよそに、私は一人、先生の喉元を見つめていた。
その喉元が、苛立たしいほど不規則に動いているのを見つめていた。


虚脱状態は、そう長くは続かなかった。
彼女は、本来人間が歩むべき道を歩んだに過ぎないのだと。そう、自分に暗示をかけた。

それは、この世の誕生と共に定められた、理のようなものだった。
女は男を愛し、男は女を愛す。互いに愛し合い、交わり、子供を作る。

それは、恐らくは私も、将来歩まねばならない道だった。


子供ながらに、世の中の条理を理解した私は、全てを忘れる決心をした。

下校時刻になり、生徒たちが坂田先生と戯れ始めた時、
私は一人、物音を立てぬように、静かに教室を後にした。



実に可愛くない子供ですね。
ところで関係ないですが、奈良では今、柿が豊作です。

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「アヤ、どうしたん。算数の宿題、全滅やで」

その日の放課後、教室で絵を書いていた私に、坂田先生は、険しい顔つきで話しかけてきた。
想定したことが現実となり、私は喜んだが、先生の険相に圧倒されてしまった。

「なんでこんなことしてん。これ、わざとやろ」

先生は、私が提出した宿題を、叩きつけるように私の机に置いた。


私は、先生の気迫よりも、悪計が看破されたことに驚かされた。
当時、私は学習塾に通っていたこともあり、成績はそこそこ良かったが、算数だけは異様に不得意だった。

全問不正解こそなかったものの、それに近い点数を取ったことはあった。
その算数が全滅なのだから、とりわけ不自然なことではないはずである。

先生は、子供の私には測りきれない、洞察力の持ち主だった。
後に知ったことだが、坂田先生はこの時、私の微妙な「回答の違い」から、間違いが意図的であることに気付いたのである。


「アヤカは、算数はよお間違えてるけど、答えは全部惜しいねん。けどあの時は、惜しい気配が全くない、完全な不正解やった」

2年生を卒業するころ、坂田先生は私に語った。
すぐにバレるから、もうせんように、との警告も喰らった。しかし結局、当時の目的を詮索されることはなかった。


私の計画は直ぐに破れ、私は、計画変更の必要性に迫られた。

この頃になると、私の行動は、少し病的になっていた。
煩わしいことなど避けて、ただ、先生に話しかければ良かったのだ。

しかし、それが出来なかった。
1年に及ぶ緘黙症は、私から、「言葉」と「勇気」を奪い去っていた。


時折、疑問に感じることがあった。
私は、先生とどうなりたいのかと。

先生と言葉を交わし、コミュニケーションさえ取ることが出来れば、それで満足なのだろうか。

私は次第に、自分の欲求に正直になっていった。
先生に触りたい、という願望を持つようになった。

話すだけではなく、先生に触りたい。スキンシップを取って欲しい。
そうした変態的な思考は、私を幾分か悩ませた。


私は、この時まだ8歳であったが、この感情が明らかに思慕の情であることには気付いていた。
そして、そのような感情を、同性に向けてはならないことも知っていた。


慕ってはならない同性を、何故慕ってしまうのか。
推考の末に私が辿り着いたのは、困惑の中だった。
そして、その困惑から抜けだそうする度に、私は何故か、更に強く坂田先生に惹かれるのであった。



果たして、私の恋は叶うのでしょうか

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