【河村克兵、清水大輔】脱原発を訴えてきた市民団体が13日、東京都心で大規模なデモや集会をした。いま国内で稼働中の原発はゼロで、5電力会社は7原発の再稼働をめざし安全審査を申請している。東京電力福島第一原発の汚染水問題が深刻化する中、参加者は「再稼働反対」「汚染水止めろ」と声を上げた。
首都圏反原発連合など3団体が催した。昼過ぎに千代田区の日比谷公会堂で開いた集会で、作家の大江健三郎さんは「この半年、1年で譲ってしまうと、再稼働の勢いを押し返すことができなくなる」と訴えた。
集会後、参加者らは経済産業省や東電本店の前などを通り、デモ行進。娘(3)を連れた会社員水野真由子さん(39)は「なし崩し的に再稼働に向かいそうで娘の将来が心配。声をあげ続けたい」と語った。
夕方には国会議事堂前でも集会があり、主催者は一連の行事にのべ約4万人が参加したと発表した。