大津いじめ自殺:「子供の命守る使命感を」いじめ防止法に
毎日新聞 2013年09月28日 10時48分(最終更新 09月28日 10時49分)
大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を受けて成立した「いじめ防止対策推進法」が28日に施行されるのを前に、生徒の父親(48)が27日、同市内で記者会見し、「何よりも現場の教師の方々に法の趣旨を正しく理解してもらいたい。子供の命を守り抜く使命感を持って意識改革してほしい」と期待感を示した。
同法は、いじめの防止や調査について学校や自治体、国の責務を定めている。文部科学省は法律運用のための基本方針の策定も進めていたが、施行に間に合わなかった。
父親は「基本方針は新法の取扱説明書。一日も早く具体的なガイドラインを示し、誤った恣意(しい)的な解釈がないようお願いしたい」と強調。さらに、自殺で子供を亡くした全国の遺族が、学校でアンケートが実施されなかったり、中立性が保障されていない調査で苦しめられたりしているとした上で「第三者調査委の設置などをはっきりとした文言で(基本方針に)記載してほしい」と訴えた。【石川勝義】