エンジニアが起業に向いてない、たった1つの理由

昨日、Spinoutという主に大企業に勤める方に起業を勧めるイベントでしゃべってきました。主催はANRI、Skyland Venturesという若手VCの人たち。

題材は、「100万人に使われるサービスの作り方 第一歩」というタイトルです。現在、僕が思っている「これからのネットはこうなったらいいなぁ」という考え方の元、ShopCard.meというアプリのコンセプトで考えた裏話的なことをベースに、起業アイディアに繋がるようなお話をし、じゃぁ実際にどうやっていく?!というのをお話させていただきました。

割と雑多な話になってしまってはいるのですが、資料を置いておきます。ただ、その場で話を聞かないと、過剰に伝わるというか、真意が伝わらない可能性があって、そこだけちょっと心配ではあります。またどこかでお話する機会がありましたら、その時にまたお話しますね。

今回、タイトルに書いた「エンジニアが起業に向いてない」理由というのを話させてもらってます。

よく経営者やマネージャーにとってのエンジニアの評価として「やらない理由、ダメな理由をすぐに言い出す」というのがあると思います。

ビジネスで前に進みたい立場の人にとっては「やりもしないで、そんなネガティブなことを言うな!」って思ってるし、言われた側からすると、「もっと計画的にやれよ」「実装するのは俺達だぞ」という食い違いが起きているケースがままあります。

その状態は、マネジメントする側が、みんなを楽しくさせられなかったという意味でダメな状態なのですが、その前提として非エンジニアの人にも知っておいて欲しいこととして、エンジニアの職能であり行動原理に「如何に問題点を見つけるか」「如何にリスクに気がつくか?!」というのが染み付いているということが挙げられます。

「できるエンジニア」の必須要素にある「異常系の設計や異常系一歩手前の処理を、オモテナシも含めて考えることができる」を考えると、行動原理として「ダメな理由」を思いつくのが誰よりも早いのがエンジニアの役割であり、同じ人が、もし起業という自らの人生をかけたイベントを考えた時には、その力があるが故に、怖くてたまらないというのは仕方のない事実と考えます。技術であればできることできないことがはっきりしていますが、起業において答えは「やってみる」しかないですからね。

これに対して、如何にリスクをマネジメントし、立ち向かっていくのかということを考えていくべきだし、もしくは戦略として立ち向かわずにうまくやるのか、などはすごく大切なことであり、↑の資料では、人生を楽しむ方法として、いくつかの方法と選択肢を提示しています。その1つに「すでにあるチームにジョインする」というのを書いています。

特に「社員番号一桁台」というのはすごくオススメで、自分が貢献する力が企業の成長に与える割合がすごく大きくなります。

大企業でいくら頑張っても、自分一人が数%の規模の成長をもたらすことは難しかったりしますが、スタートアップであれば数百%の成長に貢献することができます。そこで得られる自分の自信や経験というのは、大企業の中の大部分の社員の役割である、「既に成功してるビジネスモデル」を回す役割よりも大きなものが得られると僕は考えます。

そんなことを通じて面白いことをやりたいなら、人の採用とか他社との交渉などの面倒くさいことを自分でやらずとも、技術の力を活かして、人生を変えていくことはできるんじゃないかなぁというお話にさせていただいたつもりです。

あと大企業ではなく、何故、小さな会社でもビジネスが成長可能なのか?!という部分で、ビッグインターネットからスモールインターネットへの変遷について話をさせていただきました。これは別のエントリーでまた書くかもしれませんが、これから、こうなっていくんだぞという部分ですので、お暇があれば是非。