政治【正論】首相、秋の例大祭が待ってます 国学院大学名誉教授・大原康男 +(2/4ページ)(2013.10.11 03:34

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【正論】
首相、秋の例大祭が待ってます 国学院大学名誉教授・大原康男 

2013.10.11 03:34 (2/4ページ)正論

 三木首相が、それまで当たり前のこととされてきた「公式参拝」を「私的参拝」に切り替えて憲法論議を避けようという、姑息(こそく)な手段を弄したのが発端である。このため、以後の首相は(恐らく)心ならずも「私的参拝」を踏襲せざるを得なくなった。これが最初のボタンの掛け違えである。

 ≪憲法、そしてA級戦犯問題≫

 対照的に、「公式参拝」合憲の論理を正面から提示してこれを克服し、10年の時を経て公式参拝を再開したのが中曽根首相だった。だが、直後に、中国が靖国神社にいわゆる「A級戦犯」が合祀(ごうし)されていることを理由として反発したのに屈し、参拝を取りやめた。その後、平成の首相は在任中には靖国神社の境内に入ることができないという異常な状態が続く(後に韓国も追随する)。これが第2のボタンの掛け違えである。

 そんな閉塞(へいそく)状況が16年に及び、それを打ち破って参拝したのが、小泉首相であり、公人であるか私人であるかは必ずしも明確にしなかったものの、中韓両国の反対にも膝を折ることがなかった。小泉氏の執念ともいってよいこの参拝実現のため、内外の圧力に抗しながら裏方として尽力したのが、小泉内閣の官房副長官であり後に官房長官にもなった安倍氏である。その安倍氏が小泉首相の後継者になったとき、参拝継続を強く望んだのは当然のことである。

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