阪神は24日、横浜DeNA戦(甲子園)に6−1で完勝。クライマックスシリーズ(CS)に向けてチーム状態が上がってきたが、なんとファーストステージで対戦濃厚な3位・広島は眼中になし。あくまで狙いは打倒・巨人だ。
今季の広島との対戦成績は12勝11敗。対戦打率・233と苦戦しているだけに投手戦は必至。ただ阪神もチーム防御率は3・00でリーグ1位と投手力では劣っていない。
ファーストステージは最多で3試合。能見、メッセンジャー、藤浪の先発が濃厚で、スタンリッジと榎田は待機となりそう。短期決戦は総力戦だけに先発の中継ぎ起用という策もあるが、あるコーチは「(ファイナルステージの)巨人戦との日程も詰まっているし、それはない」と否定する。
というのも巨人戦でスタンリッジは7試合で2勝3敗と負けが先行しているが防御率は2・28。榎田も6試合で3勝2敗、防御率2・63のGキラー。広島戦で消耗するよりは、万全の状態で巨人との最終決戦に投入したいという考えなのだ。
この日は8回に西岡の走者一掃の3点二塁打などで一挙4得点と打線が爆発。和田監督は「ビッグイニングが9月に入ってほとんどなかった。(西岡)剛が風穴をあけた。ああいうのが出るとベンチもスタンドも盛り上がる」と9月初の連勝に意気はあがる。
ただ打線は水もの。しかも高齢化の救援陣はこのところ失点が目立つなど勝利の方程式の立て直しを指摘する声もある。1点を争う短期決戦では頼る場面が訪れるはずだが陣容に変更なしでは広島に足をすくわれる可能性も…。虎の大バクチは成功するか。