2013.10.13 05:05(2/3ページ)

阪神CS崖っ縁…藤浪、仰天奇襲先発もキラにV3ラン被弾

藤浪は被弾後にはがっくり。両ひざに手をあてる

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 誰もが驚く奇襲だったが、甘くはなかった。大抜てきされた藤浪が、肩を落としてベンチへ引き揚げた。五回に痛恨の3ランを被弾。セ・リーグ初となる「高卒新人CS先発」は実らず。虎が今季終了の崖っ縁に追い込まれた。

 「情けない投球をしてしまいました。(3ランは)完全な失投。ど真ん中でしたし、一番やってはいけないことをやってしまいました」

 奪三振王メッセンジャーか左のエース能見か-。大方の先発予想を裏切り、マウンドに上がった。「藤浪」のアナウンスに、4万6923人は地の底から沸き上がるような叫びで応えた。

 今季4敗を喫していた難敵・前田健から四回、今成が適時打を放ち1-1。そんな矢先、悲劇が待っていた。

 五回二死一、二塁で迎えたのは4番キラ。カウント2-1からカットボールが浮いた。打球は右翼席へ…。両ひざに手をつき、うつむくしかなかった。1球で勝負が決した。5回7安打4失点。藤浪で初戦を落とした。

 「(先発指名は)4、5日前ですかね。プレッシャーは関係ない。しっかり投げないといけないと思いました」

 左右の主戦を外して勝負をかけた「藤浪先発」。失敗すれば批判を一身にうけるリスクがありながら決断した和田監督は言葉を濁した。「(藤浪の起用は)いろんな要素があったけど、負けてしまったから、何を言っても言い訳になる」。

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