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−主観的に見て“亜矢”という人はどんな人なの?

亜矢(以下A):危険・・・。悲観的なネガティブ・・・ある線を越えてしまうと、警察6人がかりで捕まえて、やっと大人しくなるぐらいの。

−そのラインって、ステージに立ったりすると超えちゃうの?

A:ステージの上に立ったら、また違う自分になれるというか、亜矢っていうアーティストにきちっと切り替われる時もあります。

−いつ頃から、なんかそういう多重人格じゃないですけど・・・。

A:うーん、やっぱり音楽に出会ってからですね。セックス・ピストルズを聴いて、ニルヴァーナで奥底に眠っていたものが開眼したというか。

−自分の感情を表現する術を知ったというか。

A:そうです。

−ピストルズとか、ニルヴァーナを聴く前はそんなに音楽には興味持てなかったの?

A:いえ、ちっちゃい頃からベンチャーズだったり、オールディーズものだったり、お母さんが持ってたテープを聴いてたり。やっぱり、ベンチャーズのライヴを小学校の時に見たときに、ドデカイ音を出すっていうのにすごい惹かれましたね。ただ、完璧に自分の中に入り込んできた最初の音楽は、ニルヴァーナですね。

−自分で曲を作り出したのは、ニルヴァーナを知る前?後?

A:今思えば、小学校の時からオルガンで曲を作ってみたりとかはしてたみたいなんですけど、曲というよりは、なんか童謡っていうおもちゃみたいな曲で。本格的に作り出したのはつい最近で、3年前ぐらい。

−なるほど。ニルヴァーナを最初に聴いたときの衝撃って覚えてます?

A:覚えてます(笑)。こんなのがあっていいのかな!?っていう。それまでは、すっごいメロディアスなものが好きで、ガンズ&ローゼスの「WELCOME TO THE JUNGLE」を聴いて、あれのリフをどうしても弾きたくて、自伝を買ったぐらいだったんですけど(笑)、それを一気に超えて自分の中に入り込んできたのが、もっと雑な感じのニルヴァーナだったんで、すごいびっくりしました。とにかくニルヴァーナの音が大好きで、歌が好きで、実際にニルヴァーナを深く知るのは、もっともっと後の方なんですけど。記事を読むなり、詞を理解してみたり。なんかすごい好きだったものがもっと好きになって、今回アルバムでクリス・ノヴォセリックに会って、もっとニルヴァーナをもっと好きになって、まだまだ好きになっていきそう。

−クリスとはどうやって一緒にやれることになったの?

A:1stシングルで、プロデューサーのアダム・キャスパーがですね、「この曲にはあいつのノイズが必要だ」っていうことで、ギターは全部私が弾く予定だったんですけど、カッコイイ、クールなノイズを入れてもらおうっていうことで、その場でアダムがキム・セイルに電話しまして、「今、亜矢って奴のレコーディングをやってるんだけど、ちょっとスタジオ来いよ」って(笑)。そしたら、すぐ来たんですね、遊びに。で、曲を聴いてもらったら、「Ah〜cool!」って言ってくれて、あっという間にあんな感じのギターが。それで他の曲も聴いてもらって、すごく気に入ってくれたんです。それで、彼がクリスに「亜矢っていいんだよ。曲聴いてみろよ、お前」って言ってくれていたらしくて、その後、晩飯をみんなで食べていたところにクリスが偶然に来た時、「君か、亜矢っていうのは!」って(笑)。

−羨ましいです(笑)。亜矢さん、元々は地元でバンドを組んでたんですよね?その頃は、まだ歌ったりとかはしてなかったの?

A:自分に歌が歌えるとは、全く思ってなかったんで。東京来てからですね。

−そうなんですか。

A:とにかく、音楽の道に行けたらいいかな・・・っていう風な感じで思ってたんですけども。以前組んでいたバンドのリーダーが他界したときから、何かをしないとダメになりそうな感じがしたので、曲を作って。でもやっぱ自分で歌を歌わなきゃいけない、歌いたいっていう。そこから。

−米軍基地で歌ったりしてたんですよね?

A:それはライヴとしてではなく、パーティーの中に一人でギターを持ってきまして。最初は見向きもしなかった奴が、もう暗くなる頃にはいっぱいこう集まってくれて、「もう一回、アンコール!」って楽しく。

−どういうこと考えながら、その当時は音楽やってたの?

 何にそんなに怯え、そんなに怒り、そんなに叫んでいるのだろう?すべてはフェイク(作り物)?それにしてはリアルに感じすぎる・・・。一枚のアルバムからこんなに色んな事を想像し、考えることはあまりない。4月24日に「戦場の華」というアルバムを発表した亜矢と言う女性アーティストは、かつてカート・コバーンやアラニス・モリセット、エニグマといったアーティスト達が味あわせてくれていた苦悩を与えてくれた。何にそんなに怯え、そんなに怒り、そんなに叫んでいるのだろう?その背景には必ずと言っていいほど、平凡な日常をなんとなく生きられる者達には理解できない“精神”があるはず。彼女を突き動かす“力”はきっと気高く、誇り高く、孤高であり、悲しいものであると信じ込んだ私は、なんとか彼女へとインタビューをするチャンスを手に入れた・・・。


対談

亜矢
×
平賀哲雄

亜矢
DEBUT ALBUM
「戦場の華」

01. PRISONER
02. HANDS
03. 選択の朝
 (オリジナル・英語ヴァージョン )
04. サボテンの歌
05. メーデー
06. RABBI DOLL
07. ANGERICA
08. ジョナの日記
  (ホーム・デモ・ヴァージョン)
09. KING OF PAIN
10. CRAZY MERMAID
  (アルバム・ヴァージョン)
11. FUKAI AI

2002.4.24 in STORES

DEBUT ALBUM/BVCS-21026/
\3,059(w/tax)

(C) 2002 BMG FUNHOUSE
http://www.bmgrock.com/aya/index2.html


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亜矢

A:自分の作った曲が彼らにどう聞こえるのかな?とか、とにかく聴いてみてっていう感じでしたね、あの頃は。

−どのぐらい、そういった期間を送ったの?

A:3〜4年間、ずっと。

−その当時は、将来プロとして歌っていくのを目指してたの?

A:いえ、全く。デビューとか、そういうのに辿り着けたらいいなとは思ってましたけど、自分からこう、いろんな所にテープを送ったりとかはしなくて。たまたま、事務所もかろうじて繋がっていたので・・・なんて言うんでしょう。自分で自分をもっと目覚めさせるというか、なんか練習っていうんですかね。下積みというか。

−でも、デモテープがシアトルに届いてから環境が変わっていったんですよね?

A:うん。シアトルって、どんな国よりも一番行きたかった場所。自分よりも先にデモテープが渡ったっていうのがちょっと悔しくて(笑)。

−どういう経緯で届いちゃったの?

A:たまたま、私が書き留めてあったデモテープが、今のディレクターの手元に渡る訳なんですけど、そこから。彼は、フー・ファイターズのマネージャーさんとすごい知り合いだったみたいなんですよ。それで、フー・ファイターズのマネージャーが「日本ですごいロックをやっている女の子がいる」と認めてくれて、その後、アダム・キャスパーの手にも私のデモテープがわたって、彼がその当時、予定していた2つの仕事を切って、亜矢をやりたいって言ってくれたんです。

−シアトルで一緒にセッションしたミュージシャンていうのはどういう方々だったんですか?

A:ドラムにのマット・キャメロン、ギターにキム・セイル、一曲だけクリス・ノヴォセリック・・・

−なるほど。今回のアルバムのメンバーが揃ったわけだ。

A:そうです。最初はドラムのマットしかセットアップされてなかったんですけども、なんかこう、どんどん、どんどん友達の友達っていうのをこう駆け寄って(笑)。集まってしまった。

−そんな大物ミュージシャンがたくさん周りに出てきて。で、メジャーデビューしてって感じで、劇的に環境が変わっていくわけですけど、その時の心境とかって覚えてます?

A:その時はですね、あの、まさか世界で有名なアーティストが、日本のまだデビューもしていないアーティストと同じレベル、同じ土俵の上に立ってくれるとは思ってなかったんですけど、同じ目線で物事を考えてくれたんです。そして、私の作った作品を、ミュージシャンとして彼らもすごい楽しんで、みんながプレイする度に、なんでも全部私に聞いてくれたんですよ。「今のドラムはどうだった?」とか、「ギターのリフ気に入ってくれた?気に入らなかったらもう一回やる、何度でもやるよ。でもクビにしないでくれ!」っていう(笑)。なんか、そういうジョークもありながら、私の作ったものをすごい大切に、同じ、全く同じ目線で作品を作ってくれたのが嬉しかったですね。

−で、2001年の4月にデビューを飾るわけですけども。1発目に「HANDS」を選んだ理由は?

A:あの本当は、3rdシングルの「選択の朝」がデビューシングルだったんですけども、風邪をひきまして、あの最後の歌録りで、もうどんだけ頑張っても、無理だろっていうことで。急遽他の曲を選んだときに、「HANDS」という曲が、一番最初に作った曲だったので、そういうのもあって、デビュー曲に。あと、シアトルですごく評判が良かったので。

−で、同年の夏にセカンドシングル「CRAZY MERMAID」が。もう初っぱなから、「愛の為に死ねるバカな女の気持ちが何となくわかる」と、さらに内容がヘヴィになってると思うんですけど、この頃の周りの反響ってどういう感じだった?

A:うーん、なんかこう、やっぱりあまりこう、よろしくない意見とかを聞きますと、こう画びょうでプチっと刺された気分にはなりますけど(笑)。「うん、それでいいや」って、返ってなんか開き直っちゃったり。逆に、そういう人がいればいるほど、なんかちょっと燃えてみたりとか、ライヴで気持ち悪いとか、怖かったっていうアンケート見ると、もっと怖く、もっとキモくなってみようとか思ったりするんで(笑)。

−そして、3月20日に「選択の朝」が出るわけですけど、もうこれは相当手応えのあった曲だったのでは?

A:やっぱり自分の中で大好きな曲ですので、一人でも多くに聴いてもらえればなぁと。

−過去の2枚のシングルとかに比べても、例えばライヴとかで歌うときとかっていうのは、「選択の朝」って、結構難しい曲だったりするんですか?

A:結構難しい。たまにこう、どの曲もそうなんですけど、「なんでこんな曲作っちゃったんだろう?上手に歌えないや」っていう。

−亜矢さんの曲ってすべて、その世界に没頭するからこそ、響く曲だったりすると思うんですけど、当然、入り込めないときもあるわけですよね。

A:ありますね。だから、あの「CRAZY MERMAID」が出たとき、「愛の為に死ねるバカな女」ってさっき出てきましたけど・・・小学校から曲を作ったりしてたとき、一番の大親友である彼女に歌を歌ったり、オルガンを教えてもらったりしてたんですけど、あの首を吊って死にまして・・・不倫してた相手とうまくいかずに・・・なんかそういうときの後のライヴっていうのは、なんかこう、ちょっと歌いたくないなって。リハでもちょっと飛ばしていいかな?っていうモードにはなるんですけどね。でも、そういう個人的感情で、なんかこう歌とかは歌いたくないですし、難しい・・・うん。

−それでも、救いようがないぐらいのとこまでヘヴィで痛い詞を書くんだろう?

A:一番苦手なのがやっぱ作詞で、上手く自分の感情を文字や、あの限られた歌の中の世界では表すことが出来なくて・・・すごい私の詞はストレートすぎる。で、まぁ、ストレートすぎて、受けこたえる側は引いてしまうっていう。でも、そういう表現だって、その表現に合う音、やっぱり大切なのは、メロディーで。もちろんそれに詞が、ガッツリ抱き合ってればいいんですけども。うーん・・・なんか私たちが海外の曲を聴くように、なんかメロディーがすごい良いけど、歌詞は何言ってるか分からない、でも、良いものは良いっていう風に捉えてもらえると良いんですけど。やっぱりシアトルのみんなも、「日本語で何のことについて歌ってるの?」ってよく聞かれてたんですけど、曲を聴いた瞬間、「おぉ、格好いいじゃん!」って言ってくれると、うん、なんか先入観なく、「良い曲」って言われると、すごいそっちの方が嬉しかったり。色んな意味をこう探られながら聴かれるよりも、なんかストレートに・・・。

−何かそこに感じるものがあるみたいな。例えば、ニルヴァーナとかもそういうバンドだったじゃないですか、結構。

A:後からこう、詞をよく見てみると「神様はゲイだ」とか叫んでるだけ(笑)。

−あと、このシングルで意外だったのが、中島みゆきのカバーをやってますけど・・・。

A:実は私、15歳の時、あのちょっと部屋に引きこもり状態だった時に、お母さんが拾ってきたテープの中で見つけたのが、中島みゆきさんで、非常にハマりまして、「あぶな坂」を聴きながら、こうジグソーパズルをしていたっていう。

−中島みゆきとかハマりますよね、亜矢さんって。

A:好き。歌いやすい。中島みゆきさんの詞は、すごい感動出来ますし、お会いしたことはないんですが、深く話し合える方じゃないかなぁなんて、私は思うんですけどね。でも、夢はやっぱり大きなステージで、私が演奏する「あぶな坂」を中島みゆきさんに歌って欲しい。

−あぁ、なるほど。すごいですね、それ出来たらね。

A:ちょっと妄想してみたり。

−そして、たった今、ここに完パケしたアルバムがありますが、やはりアルバムが完成したときは感動しました?

A:はい、感動しました。なんか信じられないですもんね。シングル3枚きったわけですが、私の顔をドンとちゃんと見せてるジャケットが、アルバムで初めてなんですよ。やっと亜矢っていうアーティストの曲と顔が一致するんじゃないかと。

−「戦場の華」というタイトルと内容を聴いて、ピッタリでしたね。これにはどういう意味が?

A:私が今まで歩んできた道や、これから突き進もうとしているところが、戦場ではないのかなと。そんな戦場の片隅でも、歩兵達がこう駆けめぐる中、なんかこう踏みつぶされながらでも、華として生まれてきた・・・胸を張って、自分のスタンスを変えることもなく、強く、肥料を蒔かれることも、水が定期的に与えられることもなく、まぶしい太陽の陽射しが注がなくても、そこで咲き続ける。その華が、こういう曲であったり、自分であればなっていう。

−一曲目の「PRISONER」で、オープニングからそういったイメージは伝わりました。

A:米軍基地で作ったんですよ、「PRISONER」は。パーティーの会場で「亜矢、何か弾いてくれよ」。で、「え?どうしよう」って思いながら、出てきたのがこのメロディーだった。

−じゃあ、そういう機会がなかったら、生まれてなかったかもしれない。

A:ないですね。米軍基地は、日本にも来ていない音をイチ早く手に入れられる場所でもあったんで。

−「PRISONER」はどんな感情をぶつけてる曲なの?。

A:これはですね、処女膜を破られた女の子達。イヤらしい意味ではなく、すごい純粋だったものが、その破られた瞬間によって、愛に狂ってしまう。あの好きになった人のために身を滅ぼす女の子達というのをよく見まして、自分もわりかしそっちのタイプなんですけども。その女の子が元々持っている凶暴な部分というか、何かによってこう目覚めて自滅するというか。そういう女の子の心理みたいなものを怖い風に書きました。

3rd SINGLE
「選択の朝」

1.選択の朝(Japanese Version)
2.あぶな坂
3.ジョナの日記(Piano Version)

2002.3.20 in STORES
BVCS-29918/\1,050(w/tax)

2nd SINGLE
「CRAZY MERMAID」

1.crazy mermaid
2.性〜さが〜
3.未遂

2001.7.25 in STORES
BVCP-29033/\1,260(tax in)

1st SINGLE
「Hands」

1.HANDS
2.HONEY BEE
3.WHO'S LOVING YOU

2001.4.25 in STORES
BVCP-29031/\1,223(tax in)

(C) 2002 BMG FUNHOUSE
http://www.bmgrock.com/aya/index2.html

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亜矢

−相当痛い感じは伝わりましたね。あと、6曲目の「RABBI DOLL」。これは意外な感じがしたんですけど。なんかクセになるよね、これ。

A:はい(笑)。ホントのホントの裏話なんですけど、あの私、結構ゲーム好きなんですね。あの現実と全く違う、人を殺したりするゲームとか大好きで、それをやってちょっと気持ちがアグレッシブになりまして・・・気持ちが別世界に飛んでいるときに本当すぐ作れちゃった曲なんで。

−あぁ、もうその勢いで(笑)。

A:うん。後からちょっと見直して、こんな曲も私作れるんだって。作ろうと思って作った曲ではないんで。ちょっと異色ですね、自分の中では。

−意外とヘヴィな内容歌ってたりするんですか?

A:あ、はい。あの過剰な愛というか、例えば可愛さ余って・・・

−憎さ百倍みたいな。

A:全くその通りで、あの子猫とか見るとなんか潰したくなるような・・・

関係者一同:(大爆笑)

A:最初は可愛がってたんだけど、こうつねってみたり(笑)。それが、もし自分の恋人だったりすると、自分の思う通り言うことを聞いてくれなくてひっぱたくような。昔、私がその、かわいかったウサギの人形がいたんですけど、それがないと、なんか探して歩いたり、それをなんか自分の恋人みたいな風に例えて。あなたがいなきゃ、私はダメになるのよっていう。ちょっと虐待っぽいっていうんですか。誰でもそう言う感情は持ってると思うんですよね。

−あと続いて「ANGERICA」、7曲目ですけど、これはもう結構ラブソングですよね、言うならば。

A:はい。これは実際に代々木公園に行きまして、落ちる夕陽を見ながらアコースティックギターで作った曲なんですけども、全く詞の世界観と私が見た情景が一緒で、描写した形ですごい柔らかな雰囲気が出てるんですけど、私、想像したりするのが大好きで、私の眼に映った代々木公園の恋人たちはもう手をガッチリ掴んで日が暗くなっているのにでも噴水の前から動かない、なーに話してるんだろうみたいな。ジーっと見てたり、なんかすごい楽しそうで、この先二人は何年間でも一緒にいそうな・・・感じちゃったり。そういうやさしい想いになれたというか。

−うん、うん。

A:そのカップルが自分だったら、「絶対今日帰さない!」ってそういう風に言っちゃうんですけど、これの詞は珍しくすごいポジティブなものですね。

−あと8曲目。「ジョナの日記」、デモ・バージョンが収録されてるんですけど、このデモ・バージョン収録しようと思ったのは?

A:これをもし綺麗に録り直してしまうと、この世界観が壊れてしまうからと思ったのと、ピアノ・バージョンはたまたまレコーディング中に遊びでギタリストの人と歌ってたのを、ディレクターの方が走ってきまして、良いんじゃないということで録音したんですけど、私は、世の中に出すというよりも自分で宝物としてとっておきたかった曲ですね。

−次に9曲目の「KING OF PAIN」。亜矢さんのアルバムのクレジットには“Krist Novoselic”が残るわけですけど。

A:モンスターソングですね、曲的ではなく、その参加アーティストに関しては世界初、1曲しかない。で、この曲はシアトルを完全に意識して作ったアレンジで、シアトルでレコーディングする一週間前に書き上げたんですけども、すごい曲になってしまったなと。

−うん、うん。

A:みんなすごいこの曲を楽しんでやってくれた。歌録りをした時にはじめて、クリスとご飯を一緒に食べれたりとか、すごい思い出の曲だから私の中で一生の財産である曲です。

−そして、ラストに「FUKAI AI」が収録されているんですけど。これを最後に収録した理由とかあったりするの?

A:制作ディレクターが大好きな曲で、壮大なスケール感があるということで締めるには良いのではないかと。

−バッチリですよね。で、このアルバムを聴いて一つ絶対に聞きたいと思ってたことがあったんですけど。この作品の中にいる亜矢ってい存在は、ある程度作り込んだものなのか、それとも等身大というか・・・素なのか。

A:結局、どれも自分なんですよね。どれも自分なので、それが曲にすごく出てるのかもしれないですし、どの曲が本当の自分なのかは全く分からない。それを知ってしまうと嫌ですしね、こっちだって本当の自分なんだっていう・・・感じになってしまうので。

−分かりました。それでは最後に、このインタビューを読んでる方々へ、メッセージを。

A:ロック好きな方でも、そうじゃない人でも、買ってすぐ売っても構わないので、とにかく聞いて下さい。“亜矢”とは、こんな感じですっていう。聞いてね(笑)!!A:話し下手ですいません(笑)。

Interviewer:Tetsuo Hiraga