国際会議で汚染水問題解決訴え10月6日 12時12分
世界各地の科学者や政治家が集まって、科学技術を人類の発展と未来にどのように生かしていくかを話し合う国際会議が、6日から京都市で始まりました。
安倍首相は、汚染水問題などの解決に向けて、世界から先進的な知見を取り入れていきたいという考えを強調しました。
京都市左京区の国立京都国際会館で始まった会議は、地球温暖化やエネルギー問題などについて国や地域の枠を越えて話し合うもので、ことしで10回を迎えました。
およそ100の国と地域から科学者や政治家など1000人余りが集まり、「科学技術の光と影」をテーマに3日間にわたって議論を交わします。
6日の開会式には安倍総理大臣が出席し、「2050年までに世界の温室効果ガスの排出量を半減させるという目標に向けて、日本の軽くて強い炭素繊維の技術を使うことができる。また、日本はiPS細胞などの最先端の技術も持っており、科学技術を通して世界に最も貢献できる国になることを宣言します」とあいさつしました。
国際会議は8日まで開かれ、去年、ノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授なども参加してさまざまな議論が行われることになっています。
首相「汚染水問題で世界の知見を」
安倍総理大臣は、京都市で開かれている科学技術に関する国際会議であいさつし、各国の科学者や政府関係者らを前に、東京電力福島第一原子力発電所の事故について、「科学技術がこの社会においてどうあるべきか。これ以上ない厳しさとともに、苦い教訓として学ばざるをえなかった」と述べました。
そのうえで安倍総理大臣は、「わが国は皆さんの専門の知識を必要としている。課題に対処するためには、世界中から最も先進的な知見を吸収しなくてはならない」と述べ、汚染水問題などの解決に向けて、世界から先進的な知見を取り入れていきたいという考えを強調しました。
また安倍総理大臣は、6年前の第1次安倍内閣でみずから提案した世界全体の温室効果ガスの排出量を2050年までに半減させるという目標の達成に向けて、ガスの排出削減に必要な技術革新をテーマとした新たな国際会議を来年開催する考えを明らかにしました。
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