魔法とバカのコラボレーション‼︎ (xXユタXx)
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バカテスはキャラ以外出てきません。( ̄▽ ̄)



用語解説


用語


魔法
「超能力」と呼ばれていた先天的に備わる能力の使用法を「魔法式」として体系化し、素質ある者が使用できるようにしたもの。魔法式を構築する行程を挟むため、超能力が持っていたスピードをある程度犠牲にした代わりに幅広い汎用性を得ているのが特徴である。
魔法は、事象に付随する情報体を改変することができるものでしかなく、事象そのものを作り出すことはない。例を挙げると、紙の分子の運動エネルギーを魔法で改変させて燃やすことは可能であるが、紙自体を何もない空間から魔法で作り出すのは不可能である。魔法は物理法則の埒外であるが無関係ではなく、物理法則に逆らわない形で発動された魔法はそうでない魔法に比べて少ない力で大規模な事象改変を起こすことが可能となる。また、物理法則に反しているか否かに関わらず、事象改変の規模や干渉度が大きくなればなるほど難易度の高い魔法であり、魔法師に大きな負担をかける。
現代の魔法は社会的に認知されてから約一世紀の時間をかけて体系化されており、その中でも物質的な事象改変を起こすものは作用面から〔加速・加重〕〔移動・振動〕〔収束・発散〕〔吸収・放出〕の四系統八種に分類され、系統魔法と呼ばれている。また、これは作用面からの分類なので、物質的ではなくさまざまな精神的な現象を引き起こす魔法を系統外魔法、対象のエイドスを書き換えるのではなくサイオンそのものを操作する事を目的とした魔法を無系統魔法、超感覚・ESPとも呼ばれる知覚器官外認識力を知覚系魔法と呼び区別している。
さらに、上記の分類はあくまでもCADの使用を前提としたいわゆる現代魔法の分類であり、また異なる手順・手法で同様の事象改変を行う技術も存在する。それらを古式魔法として現代魔法と区別し、忍術(の中でも、特に単なる身体的技能ではない奥義とされていたもの)や精霊魔法と呼ばれるものなどが該当する。現代魔法と古式魔法は一長一短であり、例を挙げると真正面からの打ち合いでは体系化されCADによって高速化された現代魔法に分があるものの、知覚外からの奇襲等では隠密性や魔法の発動座標の曖昧さ等の面で優れる古式魔法に軍配が上がる。
個別情報体(エイドス)
事象に付随するサイオン情報体を指す。現代魔法学において魔法を使うということは、エイドスを改変する事によって、その本体の事象を改変する事とされている。
エイドスは、イデアと呼ばれる情報体次元に存在するとされる。なお「エイドス」「イデア」という呼称はギリシア哲学の用語に由来するが、思想的には無関係である。
サイオン(想子)
心霊現象の次元に属する非物質粒子で、認識や思考結果を記録する情報素子。魔法師がCADから読み取る起動式、事象改変の作用を持つ魔法式、事象に付随する情報体(運動量、重さ、形など)は全てサイオン情報体である。かつては魔法式による事象改変の効率が低く、起動式から魔法式を構築する速度が著しく遅かったために、サイオンの保有量が魔法師の評価として重要視されていた。現代では起動式や魔法式、CADの進歩によって、魔法師のサイオン保有量の大小が問題になることは少ない。
作中で、魔法師が保有するサイオンを指して「魔法力」と表現することもあるが、用法としては俗語である。
プシオン(霊子)
サイオンと同じく、心霊現象の次元に属する非物質粒子で、サイオンとは違い意思や思考を産み出す情動を形作っている粒子と考えられているが、はっきりしたことは分かっていない。感受性が特に鋭い者はしばしばこのプシオンの活動によって生じる非物理的な光である霊子放射光に過敏な反応を示してしまうことがあり、そのような症状(ただし、病気と言う訳ではない)を「霊子放射光過敏症」と呼ぶ。
魔法力
魔法師の持つ才能である、魔法の「処理速度」「演算規模」「干渉強度」の三種を総合したもの。
この「魔法力」こそが、魔法師にとって国際的な評価基準でもあり、達也をはじめとする二科生(ウィード)を一科生(ブルーム)と分け隔てる物差しとなる。
魔法演算領域
魔法師の持つ精神の機能の一部。これが魔法という才能の本体である。魔法師は魔法演算領域を意識的に使用することは可能であるが、この機能は無意識領域に存在するが故に、入力した起動式と変数を魔法式として出力処理する過程を意識することはできない。人間の精神の機能は現代科学や魔法学においても未解明な部分が多く、魔法師自身にとってもブラックボックスであると言える。
先天的に備わっているものであり、原則的に後天的に獲得することは不可能とされている。
魔法式
事象に付随する情報を改変するためのサイオン情報体。これが対象に作用しエイドスを書き換えることによって、事象が改変される。ただし、「世界」からの復元力が働くために、魔法式の改変効果は永続的なものとはならず、長い時間対象に魔法を作用させるには魔法式の掛け直しを継続的に続けない限り、元の状態に戻ってしまう。また、原則的に魔法式は魔法式に干渉することは出来ず、終了条件が充足されない限り、例え対抗魔法を使っても魔法式自体は時間経過により自然消滅するまで対象エイドスに残留する。
魔法式の内容は、以下に記述される「起動式」と「変数」の組み合わせで構成される。
起動式
「魔法式」の設計図となるプログラム。現代魔法では、魔法式を構築するための電子的データである起動式がCADに圧縮して保存されている。現代魔法を使用する魔法師は、CADにサイオンを送り込み、CADが返したサイオンの信号を起動式として読み取り、変数と共に魔法演算領域へ入力し、魔法式として出力する。
変数
魔法を使用する状況はその時々で常に異なるため、起動式には対象の座標、事象改変強度、魔法の終了条件若しくは持続時間等の幾つかの要素が敢えて記述されていない。これらの部分は魔法師が魔法を実際に行使する際に、その都度状況に応じて言語や数式、映像等によって強くイメージして追加入力する必要があり、この追加データのことを変数と呼ぶ。魔法の用途によって、これらの数値の一部を定数として起動式に組み込み、多様性を犠牲にする代わりに魔法式の構築速度を上げるテクニックもたびたび用いられている。一般的に変数化された項目が少ない起動式ほど処理の負担が軽く、後述の特化型CADの照準補助システムは、魔法の発動対象のエイドスの座標情報を自動取得して起動式に組み込むことで魔法師側の負担を軽減させ、処理速度を早めるためのものである。
基本コード仮説
「加速」「加重」「移動」「振動」「収束」「発散」「吸収」「放出」の四系統八種にそれぞれ対応したプラスとマイナス、合計十六種類の基本となる魔法式が存在していて、この十六種類を組み合わせることで全ての系統魔法は構築可能であるとした理論。この基本となる魔法式を「基本コード」と呼ぶ。この基本コードは作用力そのものを発生させる魔法式とも言え、現在発見されているのは吉祥寺真紅郎が発見した「加重系統プラスコード」のみ。ただし、達也は自身が持つ「再成」がこの仮説から逸脱した存在であると知っているため、この説は間違っていると認識している。
魔法技能師
実用レベルで魔法が使用できる人のこと。略称は「魔法師」。実用レベルで魔法を使用できる中高生は、年齢別の人口比でおよそ千分の一。成人後も実用レベルを維持している者は更にその十分の一以下である。そのため、魔法師は社会的ステータスが高いエリートである。「実戦」レベルの魔法力を持っている人はさらに少ない。
忍術使いを始めとする古式魔法の使用者達は、自らを「魔法師」ではなく「忍び」などの独自の呼び方で呼称することも少なくない。
魔法工学技師
魔法技能師の中でも、魔法機具の作成や調整等を行う技術者のことを特にそう呼ぶ。略称は「魔工師」又または「魔工技師」。魔法技能師に比べて社会的なステータスは低いものの、CADの調整一つ取っても魔工師無しでは不可能であり、一流の魔工師の収入は一流の魔法師をも凌ぐほどである。
BS魔法師
BSは「Born Specialized」の略で、BS能力者、或いは先天的特異能力者、先天的特異魔法技能者とも呼ばれる、魔法としての技術化が困難な異能に特化した超能力者のこと。
「BSの一つ覚え」などと陰口を叩かれることもあるが、特性が職務と上手く合致すれば通常の魔法師よりも遥かに優れた功績を残す者も多い。
戦略級魔法師
都市、または艦隊を一撃で壊滅させることが可能な威力を持つ戦略級魔法の使い手のこと。
一個人で戦略兵器に匹敵する力を持つ戦略級魔法師は各国の関心の的であり、2095年4月段階で、国家によって公表されている戦略級魔法師は13人で、この13人は「十三使徒」と呼ばれている。
2095年10月31日に、達也の放ったマテリアルバースト(灼熱のハロウィン)によって劉雲徳が戦死したため、「十二使徒」となった。
秘匿、および未発見の戦略級魔法師も存在し、公表されている十三使徒を含めれば総数は50人未満とされ、達也は秘匿されている戦略級魔法師の一人である。
CAD(シーエーディー)
術式補助演算機 (Casting Assistant Device) の略称。デバイス、アシスタンス、ホウキ(法機)などと呼称することもある。
「感応石」と呼ばれるサイオン信号と電気信号を相互変換する合成物質が組み込まれた、魔法の発動を補助する機械である。CADなしでも魔法は発動できるが、CADを使用した場合に比べて、魔法の発動速度が極端に低下してしまうので、魔法師にとってCADは必要不可欠のツールである。魔法科高校での実技試験も、CADを使用した魔法の規模、強度、速度が主な評価対象である。CAD自体にも、多くの起動式(魔法系統を問わず、最大99種類)をインストール可能な汎用型CADと、少ない起動式(同一系統の魔法のみ、最大9種類)しかインストールできないが、魔法の発動速度に優れた特化型CADがあり、その形状は腕輪型、携帯端末型、指輪型、拳銃型など多様である。特化型はその性質上、攻撃的な魔法がインストールされていることが多い。尚、拳銃形態の特化型CADの実銃における銃身にあたる部分には魔法発動の照準補助システムが組み込まれており、「銃身」が長いほど機構が充実している。
現代魔法の優位性を象徴する魔法発動補助具ではあるが、精密機械であるが故に使用者のサイオン波特性に合わせたチューニングに代表されるこまめなメンテナンスを必要とする点で、古式魔法の伝統的な補助具に劣っている。そのためハード・ソフトの両面で使用者や使用用途などに合わせたカスタマイズが必須とされる。
また何らかの武器とCADを接続し、その武器本来の力(貫通力、切断力など)を強化する魔法の行使に特化させたものを「武装一体型CAD」、或いは「武装デバイス」と呼ぶ。達也が作成した「小通連」はこれに属する。
シルバー・ホーン
達也が所有する特化型CADのモデル名。「シルバーモデル」の俗称でも呼ばれている。
達也が牛山と共に「トーラス・シルバー」の名で世に送り出しだ、特化型CADモデルである。ループ・キャスト・システムと呼ばれる魔法を途切れることなく連続的に発動する技術に最適化されており、最小の魔法力でスムーズに魔法を発動出来る点も含めて評価は極めて高い。特に警察関係者などの間で人気を集めており、現行の市販モデルであるにも関わらずプレミアム付きで取引されているほど。このモデルの開発により、国内CADメーカーの中でも元々完成品より魔法工学部品で有名だったFLTは一躍特化型CADメーカーとしての知名度を増した。
小通連
達也が図面を引き、牛山が作成した剣型武装デバイスで、同名の魔法が組み込まれている。
刀身を二つに分けて、分離した部分と柄に残った部分の相対位置を硬化魔法によって固定し、刀身を飛ばすという仕組み。刀身を見えない力場で延長したのと同じ効果がある。
ソーサリー・ブースター
国際犯罪シンジケート「無頭竜 (No Head Dragon)」が開発・供給していたCADの一種。魔法師の大脳を材料として蟲毒の技術基盤を経て開発されたと推測されている代物で、魔法式の設計図を提供するだけでなく、設計図を元にした魔法式の構築過程を補助する機能をも併せ持つ(達也はこれを「増設メモリー」と評した)。魔法師が本来持っているキャパシティを超える規模の魔法式構築を可能とするが、材料に人間の脳を使うというあまりの非人道さ故に事実上「無頭竜」の独占供給状態となっていた。
尚、このブースターは残留思念の影響か一つにつき一種類の魔法しか使う事が出来ず、その種類の決定は脳の摘出直前に苦痛などの一定の強い感情を与えることである程度コントロール可能だと推測されている。
対抗魔法
相手の魔法的な干渉を妨害する魔法の総称。その効果と種類は多岐に渡るが、対抗魔法の効果はあくまでも見かけ上対象の魔法を消滅させるだけであり、無効化された側の魔法の魔法式は変わらず対象エイドスに残留している。
キャスト・ジャミング
「アンティナイト」と呼ばれる特殊な稀少鉱物を利用した対抗魔法。魔法式が対象物のエイドスに働きかけるのを妨害する魔法で、無意味なサイオン波を大量に散布することで、魔法式がエイドスに働きかけるプロセスを阻害する。ただし発動には四系統全ての魔法を阻害できるサイオンのノイズを発生させることが必要不可欠であり、前述のアンティナイトはサイオンを注入することでこの条件を満たすサイオンノイズを作り出すことが出来る物質。理論上はアンティナイトを用いずに発動することも可能とはされているが、諸々の条件から現実的には不可能とされている。加えてアンティナイトが現代の技術では再現不可能な一種のオーパーツであり、産出地が極めて限定されていることから、一般的な魔法師には縁のない対抗魔法である。
達也はこの理論を元に、二つのCADの同時使用に際して発生するサイオン同士の干渉を利用する形でアンティナイトを不要とする特定魔法の発動を妨害するジャミング技術を編み出した(本人曰く、「偶然発見した」)。
情報強化
対象物のエイドスの一部もしくは全部を複写し、それを魔法式として対象に投写することによりエイドスの可変性を抑制する対抗魔法。情報強化を施されたエイドスは、強化された属性(例:位置情報など)に対する相手からのエイドスの書き換えの影響を受け難い。複写したエイドスのことを「エイドス・スキン」と呼ぶ。
魔法師は無意識のうちに自らの体をエイドス・スキンで守っているために、魔法師の肉体構造そのものに魔法を掛けて損傷させることは極めて難しい。
領域干渉
一定領域に対して「自分がその領域に干渉している」「事象が改変されない」という定義内容のみを持たせた魔法式を作用させることにより、その領域内での他の人の魔法の発動を妨害する対抗魔法。他の魔法師がその領域内で魔法を発動しようとする際に、前述の通りその空間に作用させている自身の定義内容から互いの干渉力が相克を起こし、結果として相手の魔法発動が阻害される。
他の魔法師がその領域内で魔法を発動させるには、領域干渉を展開した術者の干渉力を上回る干渉力で魔法を作用させなければならない。使用の前提条件として、術者には高い干渉力が要求される。また、この魔法を自身を中心に相対距離を固定した一定の範囲に展開した移動型のものを「干渉装甲」と呼称する。
術式解体(グラム・デモリッション)
使い手が殆ど居ないと云われている超高等対抗魔法。名称は「魔法の記録(マギグラム)を粉砕(デモリッシュ)する」事から。
仕組みは圧縮されたサイオンの塊をイデアを経由せずに対象物に直接ぶつけて爆発させ、そこに付け加えられた起動式や魔法式と言ったサイオン情報体を吹き飛ばすと言うもの。事象改変のための魔法式としての構造を持たないサイオンの砲弾であるため領域干渉や情報強化では防げず、砲弾自体の圧力がキャスト・ジャミングも寄せ付けない。また、物理的作用は一切無いためどんな障碍物でも防ぐことは出来ず、強力なサイオン流で迎撃するか、サイオンの壁を何層にも重ねて防御陣を築くことでようやく無効化出来る。射程が短いこと以外に欠点らしい欠点が無い、現在実用化されている対抗魔法の中では最強と称されている無系統魔法だが、並みの魔法師では一日かけても搾り出せないほどの大量のサイオンを要求するため使い手は極めて少ない。
術式解散(グラム・ディスパージョン)
魔法の本体である魔法式を意味の無いサイオン情報体に分解することで、ありとあらゆる魔法を無効化する幻の対抗魔法。
魔法式はその性質上その情報構造が露出しているため、魔法式そのものを対象とした干渉を防ぐことは出来ないため、術式解体と並ぶ最強の対抗魔法とされる。だがその反面、魔法式を分解するためには発動までのコンマ数秒でその情報構造を把握しなくてはならないが、ただのデータの塊にすぎない魔法式を一瞬で読み取り把握することなど通常不可能である。それゆえに、予め使用される術式が分かっている実験ならともかく、実用化は不可能だというのが一般的な考えである。
達也は視るだけで対象の情報構造を把握する「精霊の眼」を持っているため、自身の固有魔法の照準を直接魔法式に合わせることでこの対抗魔法を自在に使いこなすことが出来る。
仮装行列(パレード)
情報強化の応用で自己のエイドスの「色」、「形」、「音」、「熱」、「位置」に関する情報を複写・加工し、本体と異なる色、異なる形を異なる位置に映し出し、ダミーの情報体を作り上げる九島家の秘術の対抗魔法。
魔法式を投射するためには五感の情報を元に対象の座標を特定する必要がある為、ダミーの情報体を認識して魔法式を投射しても、魔法は不発に終わる。
心霊存在使役魔法
SB (Spiritual Being) 魔法とも呼称する。精霊、式鬼、使い魔、霊獣等の非物質存在を使役する系統外魔法の総称で、古式魔法の一種。
精霊
「『存在』を離れてイデアの海を漂っている『独立した非物質存在となった情報体』」であり、独立情報体、又は分類上の名称そのままにSB (Spiritual Being) と呼称することもある。本体はプシオンによって構成されており、非活性状態で潜伏している精霊を現代魔法の魔法師が発見するのは非常に困難。
この存在を使役し行使される各種魔法を総称して「精霊魔法」と呼ぶ。速度と自由度の面では現代魔法に劣るが、改変に対する抵抗を受け難く、限定された事象改変なら現代魔法よりも少ない力で大規模な効果を得ることが出来る。
電子金蚕
有線回線を通じて電子機器に侵入し、高度技術兵器を無力化するSB魔法。プログラム本体ではなく出力される電気信号に干渉して改竄する性質を持つため、OSの種類やアンチウイルスプログラムの有無に関わらず電子機器の動作を狂わせることが出来る。
作中では「無頭竜」による九校戦での妨害工作に使われた。
フラッシュ・キャスト
四葉家の秘匿技術の一つで、その内容は洗脳技術の応用で記憶領域に起動式をイメージ記憶として刻みつけ、CADの代わりに記憶領域から起動式を読み込ませることで、起動式の展開・読み込み時間を省略する、というもの。CADを使うことなく迅速な魔法の発動を可能にする技術ではあるが、人道上の問題が大き過ぎるため正規の軍隊ではまず採用することが出来ない。また、強力な魔法師はフラッシュ・キャストのスピードに頼る必要がなく、あくまで低レベルの魔法師を強化するための技術にすぎない。
人工魔法師である達也の場合は、意識内に演算領域を持つという特性を活かしてさらに発展されており、魔法式もイメージ記憶として蓄えることで起動式から魔法式を展開するプロセスも省略し、自身の処理速度の不足を補っている。ただし魔法式構築後のスピードは本人の処理速度によって左右される。達也はこの技術が適用可能なのは5行程の魔法までと美月に詳細を隠して自己申告しているが、5行程を超えてしまうと本人の処理速度の遅さがフラッシュ・キャストの速度のメリットを失わせるということだろう。
その他

二科生
魔法科高校は国から予算が交付されている国策学校であり、一定の成果を求められている。しかし魔法の才能は心理的な理由によって容易に失われてしまい、思春期では特にその傾向が顕著である。毎年それが原因で少なくない魔法科高校の生徒が魔法力を失い退学してゆく。そのための彼らの補欠要員が二科生であるとされている。二科生は一科生とは違い、教師から魔法実技の個別指導を受けることができない。一科生は二科生よりも、平均的に見れば魔法の成績が優秀であること、そしてこのような学校の制度も相まって、二科生はたびたび一科生から差別を受ける(一科生すべてというわけではない。中にはほのかや雫、服部を除く生徒会メンバーの例がある)。
ただし、一科生と二科生の区別はあくまでも実技の授業の都合上実技テストの成績で分けているだけであり、その二科生制度自体も、実際のところは初期の魔法科高校で年度途中に追加募集された生徒を指導するための十分な数の教師を確保できなかった事から、苦肉の策として進級するまで集中的に理論を教えて、実技を二年生以降から教えるという筈だったのが「補欠」だと誤解されたままになっているだけなのだが、この事実を知る人間は極めて少ない。
ウィード
第一高校内での二科生への蔑称。一科生の制服の胸には八枚花弁のエンブレムがついているが、二科生のエンブレムにはそれがないため、一科生が自らのことをエンブレムの意匠から「ブルーム」と呼び、二科生のことを花の開かない雑草を揶揄して「ウィード」と呼ぶ。二科生に対する差別発言として、風紀委員の摘発対象である。
尚、この蔑称の由来となっているエンブレムが二科生の制服に無いのは、もともと年度途中から募集をかけて集められた追加の生徒用の制服が発注ミスからエンブレムの刺繍がない状態で用意されてしまったため。
トーラス・シルバー
FLT専属にして名前以外の一切のプロフィールを明かさず、「シルバー・ホーン」を始めとする俗に言う「シルバーモデル」を世に送り出している謎に包まれた天才魔工師だが、その正体は達也(ミスター・シルバー)と先述の牛山(ミスター・トーラス)の二人のこと。
ソフト面を達也が、ハード面を牛山を含むFLTのCAD開発第三課が分担して開発しており、魔法を途切れることなく連続的に発動する「ループ・キャスト・システム」の実用化を筆頭に、特化型CADの起動式展開速度を20パーセントも向上させたり、非接触型スイッチの誤認識率を3パーセントから1パーセント未満へ低下させるなど、目覚しい功績を次々と上げてCAD業界、延いては魔法界の常識を次々と覆している。FLTの知名度を急上昇させた立役者。
数字付き(ナンバーズ)
日本では、優れた魔法的素質を持つ魔法師の家系は慣例的に数字を含む苗字を持っている。数字の大小が実力に直結する訳では無いが、苗字に数字が入るかどうかは血筋が大きくものを言うため、魔法師としての力量をある程度推測する目安となる。このため、数字を冠した苗字を持つ下記の十師族および師補十八家、並びに百家本流は総称して「数字付き」の隠語で呼ばれている。
十師族(じゅっしぞく)
日本で最強の魔法師集団。表立った権力を放棄する代わりに、国家の裏で不可侵に等しい権力を手にしている。
28の家系から構成される「師族会議」で4年に一度改選され、「その時代に強力な(優秀な、ではない)魔法師を数多く輩出している」順に選ばれた10の家系が「十師族」を名乗る。選ばれなかった残りの18の家系が、師補十八家(しほじゅうはっけ)となり、十師族を補佐する。
現在の十師族は、「一条」「二木」「三矢」「四葉」「五輪」「六塚」「七草」「八代」「九島」「十文字」から構成されている。一 - 十までの数字が並んでいるのは、十師族という枠組みが結成されて初めてで、かつては一 - 十の数字に欠番および重複が存在した。現在の十師族では、四葉家と七草家の二家が、特に高い発言力を有しており、十文字家がその二家に次ぐ3番目に有力な家である。なお、現在の師補十八家は「一之倉」「一色」「二階堂」「二瓶」「三日月」「五頭」「五味」「六角」「六郷」「六本木」「七宝」「七夕」「七瀬」「八朔」「八幡」「九鬼」「九頭見」「十山」の18家。
百家(ひゃっけ)
十師族に次いで優秀な魔法師を輩出している家系の総称。
百家という名称は100の家系を総称しての呼称ではなく、単純に「十の位」の次は「百の位」という一種の駄洒落で、「十師族に次ぐ位の家柄」を意味している。
本流と支流に分かれており、本流を構成する千代田、千葉、五十里等の家系は名前に11以上の数字が入っている。
数字落ち(エクストラ)
「エクストラ・ナンバーズ」の略称。
かつて魔法師が兵器であり実験体であった頃に、「成功例」として数字を与えられながら、「成功例」に相応しい成果を上げられなかったとして数字を剥奪された魔法師に捺された烙印。現在では「数字落ち」という名称自体が公式に使用することは禁じられており、「数字落ち」であることを理由に差別的扱いをすることは魔法師のコミュニティにおいて重大な非違行為とされている。現在作中で確認されている「数字落ち」は、「七倉」から落ちた「名倉」と、「一花」から落ちた「市原」の二家のみ。
エレメンツ
数字付きが開発される前に日本で最初につくられようとした魔法師。「地」「水」「火」「風」「光」「雷」に基づく伝統的な属性で分類、開発が進められた。その過程で、権力者に対する服従の因子を遺伝子に組み込まれた。そのため、その子孫にはかなり高い確率で、主人への依存癖がみられる。
四系統八種の体系が確立された後、開発は中止された。現在はその末裔として、光のエレメンツである「光井」、風のエレメンツである「風祭」などが登場している。
七賢人
エシュロンIIIに潜む、追加拡張システム「フリズスキャルヴ」へのアクセス権を持つ7人の総称。「フリズスキャルヴ」はバックドアを利用するためにエシュロンIIIのメインシステムよりも情報収集効率が極めて高いが、7人のうち誰かがそれで情報を収集すれば、履歴が残ってしまい他の6人にそれが知られるというリスクがある。アクセス権を得る基準は完全にランダムであり、学生であるレイモンドやブランシュのリーダーであるジードが持ったりと極めてバラバラである。このように一つの組織というわけではなく、各個人が別個の考えで動いている。



以上Wik参照


ううー色々めんどいよぉ〜( ̄▽ ̄)


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