【岡崎明子】将来の不妊リスクに備え、卵子を凍結する独身女性が増えている。有償で請け負う民間業者も登場。「卵活」がビジネスになってきた。
生殖医学会が指針案「40〜44歳以上で出産しているのは4%。自分がその4%に入れますか」
「卵子の老化は体外受精では救えません」
9月中旬、東京都内のビルに、30代後半を中心に約50人の女性が集まった。「卵子保存ナイトセミナー」。主催は、独身女性の卵子凍結事業を営む「リプロセルフバンク」だ。
神奈川県内のITエンジニアの女性(39)は「いつかは子どもが欲しいと思っていたが、気づいたらこの年になっていた」と参加した。「40歳で産める確率がこんなに低いなんて、知りませんでした」と驚く。
同バンクは今年5月から卵子凍結を始め、これまでに23人が利用、平均年齢は36・5歳という。費用はカウンセリングや採卵、保管料も含め、10個の卵子を保存すると85万円程度。翌年以降、1個につき年1万円の保管料が必要で、50歳の誕生日まで預かる。