亀岡暴走事故:大阪高検が上告断念へ
毎日新聞 2013年10月12日 11時15分
京都府亀岡市で昨年4月、登校中の児童ら10人が死傷した事故で、自動車運転過失致死傷と道路交通法違反(無免許運転)の罪に問われた少年(19)に対し、懲役5年以上9年以下の不定期刑を言い渡した大阪高裁判決について、大阪高検が上告しない方針を遺族らに伝えたことが分かった。高検は「高裁判決が著しい量刑不当とまでは言えない」などと理由を説明したという。上告期限は15日。
遺族によると、高検による説明会が11日夜開かれ約10人が出席。遺族から「量刑の上限(10年)に達していないのが理解できない」などと上告を望む声が上がったが、高検は理解を求めたという。
小学2年の次女(当時7歳)を亡くした小谷(おだに)真樹さん(31)は「納得できない。今後は民事訴訟も考える」と話した。亡くなった松村幸姫(ゆきひ)さん(同26歳)の父中江美則さん(50)は「高検の説明では『これ以上の量刑は無理』とのことだった。悔しいが、今後は民事訴訟や厳罰化に向けた法改正の運動に力を注ぎたい」と語った。【松井豊、岡崎英遠】