秘密保護法:「知る権利」公明修正案、首相に検討要請
毎日新聞 2013年10月11日 21時23分
安倍晋三首相(自民党総裁)は11日、公明党の山口那津男代表と首相官邸で会談した。山口氏は国家機密の情報漏えいに厳罰を科す「特定秘密保護法案」について、「知る権利への十分な配慮」規定の新設を柱とした公明党の修正案を説明し「法案の最終的なとりまとめにあたって検討していただきたい」と要請した。それに対して首相は「改めて検討する」と応じた。
一方、礒崎陽輔首相補佐官は同日、公明党の同法案プロジェクトチーム(PT)の大口善徳座長に対し、修正案に対する政府の回答を示した。政府側は「知る権利」の明記には応じる姿勢を示したが、同党が求める「取材の自由」「表現の自由」については憲法などで規定されていることを理由に拒否。取材活動を原則罰則対象から外すための「取材行為は法的違反、著しく不当な方法以外は罰しない」との規定新設にも難色を示した。
回答を受け、公明党は15日に回答を精査し対応を決める方針。政府は18日に法案の閣議決定を目指しており、ぎりぎりまで修正協議が続きそうだ。【小山由宇】