全体練習でキャッチボールするメッセンャー。右は藤浪(撮影・岡田亮二)【拡大】
日本一を目指す猛虎の前に立ちはだかる鯉のエース。シーズン中、幾度となく苦戦を強いられた。やられたままではいられない。福留&今成の5、6番コンビで、前田健を打ち崩す。決戦を翌日に控え、背番号「8」が気合をみなぎらせた。
「自分たちの気持ちを引いたらダメ。強い気持ちを持ってやることが大事」
最後の最後で重要になるのは「強い気持ち」。肉体の状態に自信があるからこそ出た言葉だ。
シーズン最終戦となった8日のDeNA戦(横浜)では2本の二塁打を放ち、2打数2安打1打点。打撃の調子は上がってきている。勝負の秋に復調してきたベテランスラッガーに、水谷チーフ打撃コーチも「福留は調子が上がってきた。最後にコーン、とな。あのままいってくれたらええ」と期待を寄せた。
そして、その福留の後を打つのが今成だ。今季広島戦の成績は、18試合で打率・390(41打数16安打)、1本塁打、4打点。さらに、マエケンとの対戦打率は・556(9打数5安打)と、驚異の数字をたたき出している。「短期決戦なのでどうかはわかりませんが、結果が出ているということなので、自信を持って打席に立ちたい。がんばります」と意気込んだ。非凡な打撃センスで、聖地に快音を響かせてみせる。
シーズン終盤は5、6番のポイントゲッターがブレーキで失速した。だが、復調した元メジャーリーガーとマエケンキラーの2枚看板で、右腕に立ち向かう。猛虎が誇る左の強打者が勝利へ導く。 (西垣戸 理大)
(紙面から)