セクハラ:「007の様な行動」と否定 校長が顛末書
毎日新聞 2013年10月12日 07時33分(最終更新 10月12日 09時31分)
児童の母親らへのセクハラ行為で処分された大阪市立小の民間出身の男性校長(59)=更迭=が、セクハラの意図を否定する顛末(てんまつ)書を提出していたことが、市教委への情報公開請求で分かった。英国のスパイ映画を引き合いに、保護者から情報を得るため気を引く「007の様な行動」をしてしまったとも記している。この前校長は現場復帰を前提に研修中だが、市教委内には反省を疑問視する声がある。
前校長は全国公募で今春就任したが、9月に減給処分を受けて更迭された。市教委によると5〜6月、母親の体を触る▽不適切なメールを複数回送る−−などの行為があった。
顛末書は5通計27枚で処分前に提出された。5通目では、「故意に触ったことは決してない」と意図的に体を触ったことを否定。メールは「ジョークの一部」「セクハラを意識して行った行為ではない」などと説明した。
別の顛末書では、学校の情報を得るため「女性スパイに対して情報が入るように愛情表現で語りかけ、気を引き成果を上げる」趣旨と記載。ただ、「訴えられればセクハラ」「自分勝手で無神経だった」と反省もしている。
橋下徹市長は処分直後、「問題があるが、絶対に許されない失敗だとは思わない」と述べたが、複数の市教委幹部は「反省していると思えない」「現場に戻すべきでない」と疑問視している。【茶谷亮、山下貴史】