【ニューヨーク=佐藤大和】米銀最大手のJPモルガン・チェースが11日発表した2013年7~9月期決算は、最終損益が3億8千万ドル(約370億円)の赤字(前年同期は57億ドルの黒字)だった。08年の金融危機を招いた住宅ローン担保証券の違法取引などをめぐり米司法・金融当局の追及を受けており、将来の和解金など訴訟関連費用として92億ドル(9千億円)の引当金を計上した。
JPモルガンの赤字決算は大手銀バンクワンを買収し、今の経営体制に移行した05年以降で初めて。08年の金融危機を最も無難に切り抜けた大手米銀と評価されていた。
ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は同日の声明で「訴訟費用の予想は難しいが、引当金の大幅な積み増しが適切と判断した」と語った。JPモルガンは米司法省と訴訟を終結させるため100億ドル規模の和解金を支払うことなどで交渉に入っている。
訴訟の対象となった違法行為の一部は、金融危機の過程で傘下におさめた大手投資銀行ベアスターンズや住宅金融大手ワシントン・ミューチュアルで発覚した。JPモルガンは「経営が悪化していた両社を政府に請われて救済買収した」と主張しているが、政府側は「自己責任だ」との立場で対立している。
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大手米銀ウェルズ・ファーゴが11日発表した13年7~9月期決算は最終利益が53億2000万ドル(5200億円)となり、前年同期に比べて13%増えた。主力の米住宅ローン部門は金利の上昇で失速したが、不良債権処理費用が減少し、増益を確保した。
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