【シドニー時事】オーストラリアのアボット首相は10日、訪問先のブルネイで記者会見し、「日本はアジアの親友だ」と明言した。就任から約1カ月がたつ中、親日的な言動が目立っており、「前政権時に捕鯨論争でぎくしゃくした日豪関係が改善する」(外交筋)との期待感が高まっている。
アボット首相は「日本とは60年近く前から良好で強固な関係を維持してきた」と親近感を率直に表現。アジア各国への配慮を思い出してか、「中国やインドなど、ほかにも良友がいないわけではないが」と慌てて付け加える場面もあった。
アボット首相は9日、安倍晋三首相と会談し、安全保障や経済関係を強化する方針を確認。さっそく11日には、ビショップ外相が来週訪日し、日豪経済連携協定(EPA)締結に向け協議を行うと発表した。
同日付のオーストラリアン紙も「アボット首相は中国に強硬な一方、安倍首相を強く支持している」との専門家の分析を紹介し、日豪関係が大きく改善する可能性があると報じた。(2013/10/11-14:41)
北朝鮮の女性たち 2013年秋