米JPモルガンの7-9月:3.8億ドルの赤字-訴訟費用が響く
10月11日(ブルームバーグ):米銀JPモルガン ・チェースの7-9月(第3四半期)決算は、ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)の下で初の赤字となった。訴訟と当局の調査に絡む72億ドル(約7080億円)の特別費用が響いた。
11日の同行発表によると、第3四半期損益は3億8000万ドル(1株当たり17セント)の赤字。前年同期は57億1000万ドル(同1.40ドル)の黒字だった。一時項目調整後の1株利益は1.42ドル。ブルームバーグ・ニュース がまとめたアナリスト20人の予想平均は1株利益1.30ドルだった。
昨年まで3年連続でJPモルガンの利益を過去最高に導いてきたダイモンCEO(57)は、昨年の62億ドル超のトレーディング損失を受けて内部統制の強化を図っている。第3四半期は訴訟関連コストが急増し、利払い外費用が54%増の236億ドルとなった。収入は前年同期比8%減少。
ダイモンCEOは発表文で「多数の政府機関から要求と制裁が強まるこの緊迫した予想の難しい環境下で、法務関連の引当金を大幅に積み増すことが賢明だと考えた」とし、「時間がたつにつれて当行の訴訟費用は減少し正常化すると考えているものの、向こう数四半期は変動が大きい可能性もある」と説明した。
税引き前の法務費用は92億ドル。前年同期は6億8400万ドルだった。9月末時点の法務引当金は230億ドル。
法人・投資銀行部門の収入は2%減の81億9000万ドル。トレーディング収入は2%減の46億9000万ドル。債券関連が8%減の34億4000万ドル。株式関連が20%増の12億5000万ドル。
住宅ローン手数料と関連の収入は65%減の8億3900万ドル。
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更新日時: 2013/10/11 21:32 JST