2009年に米国でトヨタ車を運転中に事故死した女性の遺族が「事故の原因はトヨタ車の欠陥にある」として損害賠償を求めた訴訟で、ロサンゼルス郡上級裁判所(地裁に相当)の陪審団は10日、トヨタ自動車の法的責任はないとする評決を下した。
AP通信によると、女性は、トヨタの乗用車「カムリ」を運転中に、急加速して沿道の樹木や電柱に衝突、死亡した。遺族側は「急加速を止めるブレーキシステムを備えていれば、事故は避けられた」と主張していたが、評決は「女性の事故死は、車の構造が原因ではない」とした。
米国やカナダでは、トヨタ車の欠陥が原因とされる死傷事故の訴訟が相次いで起きており、今回の評決が他の訴訟の審理に影響する可能性がある。