お米:雑炊、すし、瞬米も… ご飯のフルコース提供 銀座の「八代目儀兵衛」

2013年10月11日

フルコースの米主菜。炊きたてご飯の登場だ=東京都中央区の「米料亭 八代目儀兵衛」で2013年10月4日、村田由紀子撮影
フルコースの米主菜。炊きたてご飯の登場だ=東京都中央区の「米料亭 八代目儀兵衛」で2013年10月4日、村田由紀子撮影

 日本各地から新米の便りが届く中、ご飯のフルコースを提供する店が東京・銀座に7日、オープンした。前菜からメイン、デザートに至るまで主となる食材は「ご飯」。ご飯尽くしの料理とは?

 ご飯のフルコースを提供するのは京都の老舗米屋が運営する「八代目儀兵衛」。厳選した日本各地の米をブレンドした同店オリジナルの「翁霞(おきなかすみ)」を主に、料理にあった米を使って懐石料理に仕立てている。

 「翁霞」は「甘さ、つや、粘り、のどごし、香り、白さのすべてを持ち合わせた最高のブレンド米」(同社)。収穫時期や水、その日の気温など諸条件を勘案し、2週間単位で種類や産地を変えているという。今回は富山の「夢ごごち」と新潟・佐渡産と滋賀・湖北産のコシヒカリをあわせた。

 料理はワイン酵母を使って醸造した「オリジナルライスワイン」と雑穀の雑炊からスタートする。前菜となる「米菜」はバーニャカウダをイメージし、米こうじ仕込みのへしこ(酒のぬか漬け)ソースに京野菜と米粉のパンを添える。続いて手まりずし。すし米は秋田・大潟村産のあきたこまちだったが、大粒で酢のキレがよく、甘みの少ないものをその都度、選んでいるという。八寸は「翁霞」のご飯にウニとイクラをそれぞれのせたものや、稲穂のポップコーンが華やかに並ぶ。

 そしてご飯そのものを味わう料理の登場だ。まずお米からご飯に変わる瞬間の「瞬米」を一口。たとえるならパスタのアルデンテ。食べると少し芯が感じられる状態で、弾力から粘りに移る直前のものという。続いて主菜。炊きたての「翁霞」を、ノリや香の物、おかず(今回はマグロ3種盛り)と一緒にいただく。さらにおこげは、お茶漬けで。最後は米菓子と抹茶で締める。

 お米をブレンドするのは、それぞれの米が持つ特徴を生かし、「味の相乗効果」(同社)を出すため。このほか水は硬度20度になるまで、麦飯石でろ過を繰り返したり、炊飯釜は有田焼の窯元と開発した土鍋を使用したりするなど、お米のおいしさを引き出すさまざまな工夫をしている。「お米が甘くおいしいことを伝える米育を広めたい」と橋本隆志社長と弟の橋本晃治料理長。「八代目儀兵衛」のコース料理の内容は季節によって異なり、銀座店は6800円と8800円の2種類。同店のサイトから「翁霞」をはじめ、同店が厳選した米も購入できる。【文、江刺弘子・写真、村田由紀子】

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