UPDATE 3-ブラジル中銀が5会合連続で利上げ、金利は9.50%に 次回も追加利上げか
* 高インフレに対応
* 来月27日の次回会合でも利上げの可能性
* 4月以降、中銀は政策金利を225bp引き上げ (内容を追加しました。)
[ブラジリア/サンパウロ 9日 ロイター] - ブラジル中央銀行は9日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、9.50%とした。利上げは市場の予想通りで5会合連続。
景気が低迷しているものの、高インフレに対処するため、利上げを決定した。決定は全会一致だった。同時に発表された中銀声明は前回から変更がなく、11月27日の次回会合でも現在の利上げペースが継続される可能性がある。
ロイターが65人のエコノミストを対象に先週実施した調査では、63人が50bpの利上げを予想。2人が据え置きを予想していた。
一部のエコノミストは、中銀の声明に変更がなかったことに意外感を示した。証券会社アティバ・コレトラの資産運用責任者、アルナルド・コベルロ氏は「中銀は金融引き締め停止を全く示唆していない」と指摘。おそらく次回会合で、50bpの追加利上げがあるだろう。しかしその後の動きについては、市場でも不透明感がある」と話している。
7日に公表された週次中銀調査によると、大半のエコノミストは政策金利が年末時点で9.75%になると見込んでいる。ただ、2014年と2015年のインフレ期待を中銀目標の中間値である4.5%に引き下げるため、政策金利は来年に2桁に戻るとの見方がエコノミストの間で広がっている。
9日に発表された9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.86%上昇。伸び率は3カ月連続で低下した。だが、中銀調査によると、エコノミストらは一段の低下余地はほとんどないとみており、年末時点でCPI上昇率は5.82%になると予想している。
アナリストの中には、インフレ率を4.5%に低下させるためには政策金利を11─12%に引き上げる必要があるかもしれないとの見方もある。
ブラジルの政策金利は昨年、過去最低の7.25%まで引き下げられた。ルセフ大統領は当時、高金利時代は終わったと宣言していた。
しかしブラジル経済は金融刺激策になかなか反応せず、過去3年にわたる低成長から抜け出すことができないでいた。同時に、インフレ率が高止まりしていたことから、中銀は利上げ再開を余儀なくされた。
政策金利は4月以降、225bp引き上げられた。
サンタンデール・ブラジルのエコノミスト、タチアナ・ピニエイロ氏は「今回が最後の利上げだと考えていたが、声明から判断する限り、少なくともあと1回の利上げが行われる可能性が高い」と述べた。
*ブラジルの政策金利・インフレ率に関するグラフィックはこちらをクリックしてご覧下さい。
© Thomson Reuters 2013 All rights reserved.