UPDATE 1-英中銀、資産買い入れ枠・政策金利を据え置き 景気回復の兆しも
(内容を追加しました)
[ロンドン 10日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は10日、資産買い入れプログラムの規模を3750億ポンドに据え置いた。政策金利も過去最低の0.5%に据え置いた。
失業率が高止まりしている間は金利を据え置くとのコミットメントを堅持した。
最近の指標の多くは、英景気が本格的に回復しつつあることを示している。国際通貨基金(IMF)は8日、最新の世界経済見通しを発表し、英国の今年の経済成長率を1.4%、来年は1.9%とし、先進国で最も大幅な上方修正を行った。
ただ、生産は引き続き危機以前の水準を大きく下回り、経済はインフレ圧力が発生することなく、成長する余地が十分にあるとの認識を英中銀は示している。
BNPパリバのエコノミスト、デービッド・ティンスレー氏は「英金融政策は今のところ自動操縦モードにある。将来の金融政策の指針(フォワードガイダンス)は、新総裁が求める変化に乏しい確実性のようなものをもたらしている」と分析した。
今回の金融政策委員会後に声明は発表されなかった。議論の詳細は23日公表の議事録で明らかになる。
中銀は8月、失業率が7%に低下するまで、政策金利を引き上げない方針を明らかにしている。
市場関係者の多くが、英中銀が想定する以上の速いペースで、失業率が低下するとみる。ただ、ティンスレー氏は早期に利上げが行われる公算は小さいとの見方を示した。
8月の英鉱工業生産が予想外に減少したことで、景気拡大が市場で想定される以上に順調に進んでいるかを疑う向きもある。米財政問題の行方も懸念材料だ。
ただ、資産買い入れを通じた追加の景気刺激策は、当面打ち出されないとの見方も広がる。
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