福島第1原発:汚染水漏れ、作業員6人に付着
毎日新聞 2013年10月09日 13時06分(最終更新 10月09日 13時25分)
9日午前10時ごろ、東京電力福島第1原発で、放射性汚染水の塩分除去装置の配管から「汚染水が漏れ出した」と現場作業員から免震重要棟に連絡があった。東電によると、作業員が高濃度汚染水を浴び、6人の体に放射性物質の付着が確認された。被ばく量などを調べている。
東電によると、漏れた汚染水はセシウムを取り除いた後、塩分除去装置に通す前のもの。汚染水は直近(8月13日)でベータ線を出す放射性物質濃度が1リットル当たり3700万ベクレルあった。汚染水は装置のある施設内にとどまっており、東電は「海洋流出はない」と説明している。
東電によると、協力企業の作業員が誤って配管の接続部を外したのが原因。当時9人で作業していたが、水漏れ後にさらに2人が応援に入った。作業員は汚染を防ぐ防護服の上に雨がっぱを着用していたが、6人の体の表面から放射性物質が検出された。配管の弁を止めるなどして約50分後に水漏れは収まったという。東電は「漏れた量は不明」としているが、汚染水は施設内に広がっているという。【蓬田正志】