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事件
【原発汚染水】作業員被曝 士気低下、単純ミス誘発 恐怖抱え長期間…手当不払いも
2013.10.10 09:13
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現場の士気低下は、東電の社員にも及んでいる。結果、単純ミスは日々拡散しているようにみえる。
9月27日には、汚染水処理の“切り札”とされる多核種除去装置(ALPS)にゴム製のシートを置き忘れて運転が停止。今月1日には地上タンク周辺の堰(せき)にたまった雨水をポンプで移送中、間違ったタンクにつなげて約5トンがあふれるミスがあった。
翌2日にも、傾斜地に設置された地上タンクに容量を超えて雨水を移送し、約430リットルの汚染水が漏れ、一部が外海に流れ出た。
こうした事態を受け、田中委員長は7日の参院経済産業委員会の閉会中審査で「福島の状況は国民が納得できる程度の落ち着きがない。柏崎刈羽原発をどうするかは慎重に検討する」と発言。11日までに提出される東電のミス撲滅の報告書が判断材料になるとみられる。
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【用語解説】淡水化装置
福島第1原発の1~4号機建屋にたまる汚染水には、東日本大震災の津波と事故直後の炉心への海水注入による塩分が含まれている。塩分は機器の腐食を進めるため、汚染水を再利用して1~3号機の溶融燃料を冷却する循環注水ルート上に、淡水化装置を設置して塩分を除去している。水以外の不純物を通さない逆浸透膜を用いた方式と、蒸発濃縮方式の2種類が稼働している。
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