最終更新: 2013/10/10 16:19

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三鷹市女子高校生殺害事件 殺害された女子高校生が無言の帰宅

東京・三鷹市で8日、18歳の女子高校生が男に刺され死亡した事件で、女子高校生は、学校や警察に対し、「男のストーカー行為」を相談していた。事件を未然に防ぐことはできなかったのか。
「女優として活躍したい」。
その夢は、容疑者の理不尽な犯行によって、つぶされてしまった。
ストーカー行為の末に殺害された鈴木沙彩(さあや)さん(18)が、9日夜、無言の帰宅をした。
警察署を出た、鈴木さんの遺体を乗せたとみられる車が、午後8時ごろ、自宅の前に到着した。
鈴木さんの死因は、首の右側から頸(けい)動脈を切られたことによる失血死だった。
自宅敷地内から道路にかけては、大量の血痕が残されていた。
鈴木さんの母親の兄は「ストーカーがいたっていうことすら、知ったのが、事故(事件)があったあとに聞いた話ですから。妹の夫婦にかける言葉がないから、正直言って、今は何とも言えないです」と話した。
両親と3人暮らしをしていた鈴木さん。
小学5年生のころにスカウトされ、芸能事務所に所属。
脚本家・倉本 聰さんのめいの子どもにあたり、映画やテレビドラマにも出演していた。
鈴木さんが所属していた芸能事務所の元社員は「大学に進んで、女優として、もし難しいような状況であれば、英語がものすごく得意な子だったものですから、国連に勤めて、世界を飛び回りたいみたいな」と話した。
カナダなどへの留学経験もあり、高校では、英語コースを専攻していた。
成績は、学年でトップクラスだったという。
事件から一夜明け、犯行当時の様子も明らかになってきた。
近所の人は「僕が三鷹台(駅)から帰ってきた時に、(鈴木さんが)僕の後ろを歩いていた。僕を追い越していって、すぐに、2〜3メートル先の自分の家に入って行くのを見た。5〜10分してから、僕が、こいつ(犬)の散歩で外に出たらば、倒れて血を流していた」と話した。
鈴木さんが帰宅した際、ストーカー被害の相談を受けていた三鷹署の警察官が、「家に着きましたか?」と、到着の確認の電話をしていたことが、新たにわかった。
しかし、その直後に、池永チャールストーマス容疑者(21)が、隠れていた場所から襲撃したものとみられる。
池永容疑者は「被害者の帰宅を待っていた。殺すつもりだった」と供述しているという。
自宅がある京都から、東京へ向かったとみられる池永容疑者。
犯行直後、母親に電話していたという。
池永容疑者の母の知人は「(池永容疑者は)非常に慌てていたということで、そんなに長いやり取りではなかったみたいですけれども。大きなことになっているので、(母親は)非常に動揺されているというところですね」と話した。
学生時代の池永容疑者を知る人は「(当時はどういう感じだった?)アニメの女の子系の、あるじゃないですか。あれのオタクやって、ダンスとかを覚えて踊ってたので。女の子の、美少女系のポスター貼ったりとか、ちょっと変わった人でした」と話した。
数日前に、都内でナイフを購入したと供述している池永容疑者。
鈴木さんの自宅周辺では、ターバンのような布を巻いた男の姿が、目撃されるようになっていた。
近所に住む人は「男の人が(坂の方から)下りてきて、座ったんですよ。誰かと待ち合わせかなと思って、ちょっと見てたんですけど。土曜日だったんですけど、お昼2時すぎぐらいだったと思います。なんとなく印象に残ってたので、気持ち悪いなと。10分もいたかいないくらいで。ただ、キョロキョロしていた」と話した。
数日前、自宅周辺で、男と鈴木さんが一緒に歩いている姿も目撃されている。
その男も、頭にターバンのようなものを巻いていたという。
周辺の住民は、「4〜5日前だと思うんだけど、1歩離れて歩いてた。仲良くデートしているというよりも、まあ、ちょっとこう、寒々しい感じ」、「(ターバンっぽいものを巻いていた?)そう。(ターバンの色は?)黒っぽい」と話した。
鈴木さんと池永容疑者は、交流サイトを通じて知り合い、2011年12月からは交際を始めるも、2012年9月には別れていた。
鈴木さんが2013年6月に、池永容疑者の電話を着信拒否すると、池永容疑者は、共通の知人に、「(鈴木さんに)会わないと死んじゃう」などと、メールを送っていたという。
鈴木さんが通っていた高校の校長は「脅かすような、脅迫するようなことは言われたと。『殺すぞ』とか、そういうようなことを言われたっていうことは、聞いております」と話した。
その後、池永容疑者から、脅迫まがいのメールが送られるようになっていたという鈴木さん。
鈴木さんが通っていた高校の校長は「本人からは、(池永容疑者が)実際に来ていると、家のそばに来ているという話を。それで、怖いということで、担任が、これはもう問題だからということで、早急に対応しようということで、相談しました」と話した。
鈴木さんは10月4日、通っている高校の教師に、ストーカー被害を相談した。
教師は、その日のうちに、学校最寄りの杉並警察署に、電話で問い合わせをした。
これに対し、杉並警察署の担当者は、池永容疑者が鈴木さんの自宅の周辺に来ていることから、「三鷹警察署に相談した方がよいのでは」と伝え、三鷹警察署に連絡はしなかったという。
そして、事件発生当日となった8日、鈴木さんは午前9時ごろ、両親とともに、三鷹警察署を訪れた。
鈴木さんは、三鷹警察署に「ストーカーに発展するおそれがある。どうしたらいいか」と相談した。
この時、警察には、鈴木さんが池永容疑者から、「殺すぞ」などと脅迫されていることは、伝わっていなかったという。
鈴木さんからの要望で、口頭で警告することになり、警察官が、池永容疑者に電話をするも、応答がなかったため、留守番電話に「三鷹署に電話してほしい」というメッセージを残した。
その後、ストーカー規制法に基づく文書で、警告を行う準備もしていたという。
それからおよそ8時間後、鈴木さんは、自宅敷地内で、刃物で刺されて殺害された。
事前に警察に相談していながら、防ぐことはできなかったのか。
元警視庁捜査1課長の田宮榮一氏は「(警察は)本当のことはどうなんだと、とことん本当のことを聞き出すべきではなかったかなと思いますね。(被害者も)どうせ相談するんだったら、やっぱり洗いざらい、本当のことを全部言うべきではなかったかなと思いますね。今回は、ストーカー行為の中に、『殺すぞ』というようなメールが送られているわけでしょ。これを何とか、脅迫罪として処理するという手だてがあったと思うんですよ」と話した。
警視庁は、池永容疑者が、鈴木さんと交際をめぐって何らかのトラブルになり、犯行に及んだものとみて、調べを進めている。

(10/10 01:31)


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