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【サッカー】

【目撃者】強化のカギは敵地での進化

2013年10月10日 紙面から

 くすりとも笑わず、ザッケローニ監督はこんな言葉を漏らした。

 「サッカーに関して、自分でもまだよく分かっていないことがある」

 話題はホームとアウェーのプレーの差、違い。ホームでは堂々と攻め、勝ち切る力強さを見せられるのに…。それは、イタリア時代から続く永遠のテーマなのだという。

 ザック監督就任後、日本代表の勝率は国内で約7割。それに対し、敵地では勝率4割5分5厘まで急降下する。「ホームだろうがアウェーだろうが、自分たちの戦いを貫き通さなければいけない。常に同じスタイルで戦えるチームが理想だ」と指摘しつつも、敵地でのぞかせる日本の貧弱さに関して「原因はよく分かっていない」という。

 環境や気候、ピッチの違いに加え、異文化、敵地の雰囲気に気後れしてしまうのか。だが、観衆の声援に背中を押されなければプレーできないほど、ひ弱ではないはずだ。欧州組は計14人に膨れ上がり、ビッグクラブで活躍する選手もいる。国際経験を積み重ねているはずなのに、「なぜ?」が付きまとう。

 欧州で7季目を迎える長谷部は言う。「選手が欧州へ出るようになったのは10年以内の話。たくさんの選手が(欧州に)出たのはここ2、3年。それで(経験値が)強豪と同等とは言えないと思う」

 4年前のこの時期、日本は香港やイエメンなどを相手にアジア杯予選を戦っていた。それが一転。アジア・カップで優勝した恩恵で、ザック監督の要望がかない、今回は強豪との敵地での対戦が実現。「成長を促す、これ以上の機会はない」と長谷部。W杯に向けた強化の芯は、敵地での進化にある。

(松岡祐司)

 

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