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【サッカー】

柿谷が乾が麻也が 高まる危機感をパワーに

2013年10月10日 紙面から

 【ノビサド(セルビア)松岡祐司、原田公樹】欧州遠征中のサッカー日本代表は8日、国際親善試合のセルビア戦(11日)、ベラルーシ戦(15日)に向け、当地で合宿2日目の練習を行った。代表へのさらなる適合を目指すFW柿谷曜一朗(23)、生き残りを懸けたMF乾貴士(25)、ゲーム勘の不足に不安を抱えるDF吉田麻也(25)らは危機感を募らせ、たまったパワーを敵地での一戦で爆発させる。

 神妙な表情で、柿谷が「はい」と返事した。自ら状況判断して動く攻撃のパターン練習中のこと。中盤からパスが出る瞬間、柿谷は反転してゴール前へ走り抜けた。だがザッケローニ監督は「その場面ではボールを落とせ!」と指示。ポストプレーでボールを中盤へ一度戻し、ゴール前へ抜けろと言うのだ。

 7月の東アジア杯で初招集されて以来、5戦3得点で代表のセンターフォワードに定着。だが柿谷は、まだ指揮官が求める、状況ごとに違う緻密な動きができない。

 「新鮮だとか、楽しいとか、いい経験になるとか、そういうことを言ってる場合じゃない。僕は遅れて代表に入った。みんなより早く吸収しなければならない」と危機感をあらわにした。

 6月のコンフェデ杯以来の代表復帰を果たした乾も、自らを瀬戸際に追い込む。「ラストチャンスだと思っている。出場時間は短いと思うけど、その中で結果を残す。ゴールかアシストに絡みたい」。所属のフランクフルトでは、6日のフライブルク戦で3戦ぶりに先発復帰してフル出場したが、ゴールには絡めなかった。動きは悪くないが結果が出せず、より危機感が身に迫る。

 吉田はさらに深刻だ。代表では不動のセンターバックだが今季は所属するサウサンプトンでリーグ戦出場はゼロ。この1カ月間で出場した試合は9月の日本代表での2戦とリーグカップ1戦だけ。「試合をやりたい。気持ちは高まってます。でも調子はやってみないと分からない」と、実戦から遠ざかっている不安を正直に口にした。

 理由はさまざまだが、日本代表はいま、追い詰められた男たちの豪気で満ちている。高まる危機感をパワーに変換し、難敵のセルビア撃破を狙う。 (原田公樹)

 

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