ミニゲームで守備をする磯村(左)=トヨタスポーツセンターで(宮崎厚志撮影)
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名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王(32)が9日、MF磯村亮太(22)へ辛口アドバイスを送った。磯村は2試合連続先発中で評価が上昇中だが、「もっと賢くプレーしないとダメ」とピシャリ。的確なポジショニングでチームに良い流れをつくることを意識している磯村にとっては厳しい指摘だったが、ボランチのレギュラー争いへの糧と捉えた。
ようやく本来の力を発揮し始めた22歳のプレーも、最終ラインからチームを締める大黒柱にとってはまだまだもの足りなかったようだ。この2試合の磯村について闘莉王は「イソは成長している」と評価しながらも、「でももっともっと賢くプレーしないとダメ」と、修正を促した。
MFダニルソンの故障により9月28日の川崎戦から先発に抜てきされた磯村。中盤でのつなぎやこぼれ球の奪取など、攻守に潤滑油のような働きを見せ、内容的な向上には貢献している。ただ、闘莉王の目には「トライするべきところでトライしていない」と映った。
8日の戦術練習でも、闘莉王から「もっと運べ!!」と叱咤(しった)された磯村は、「自分としては積極的にやっている。川崎戦ではシュートを4本打っているし、湘南戦も同じ感覚でやっていた」と話す。もちろんポジション柄、リスク回避は最優先事項。ただ、もう1ランク上のボランチとなるためには、闘莉王が求めるリスクを負ったボールの運搬も重要な要素となる。
19日の次節仙台戦ではダニルソンが復帰する可能性が高く、中村、田口を含めた4人でボランチの2枠を争うことになる。その選考の場となるのは、12日のFC岐阜との練習試合だ。「ダニも戻って来るし、ここからが本当の勝負。岐阜戦でしっかりアピールしないと」と語った磯村。後ろからの厳しい視線と声を浴びながら、不動の地位を確立する。 (宮崎厚志)
◆ダニルソン、仙台戦に向け調整
9月14日の清水戦で右ふくらはぎ肉離れを負ったMFダニルソンは復帰間近となっている。9日は全体練習に部分合流。接触プレーは避けたもののパス回しなどには加わり、「もう痛みはない」と笑顔。ただ腰に疲労がたまっていることを明かし、「岐阜との練習試合には出るかもしれないけど、あまり重要ではない。仙台戦をターゲットにしてやっていく。そこは間に合うと思う」と調整方針を明かした。
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