覚えておきたいので、引用させてもらいます!
野呂美加さん「放射能から子供たちを守るために、今できること」の講演から。
ご存じかもしれませんが、野呂美加さんは、国土の大部分をチェルノブイリの事故で汚染されたベラルーシのこどもたちを一ヶ月北海道で保養させる活動を19年続けてこられた方です。事故から25年経った今も、汚染された土地に住み、汚染された食べ物を食べ続けている子供たちはいろいろな症状を抱えています。
その子供達の現状は、日本ではこれからの話しです。なんとか子どもの健康を守らなければならない、そのためにはどうしたらいい?
野呂さんがチェルノブイリの子供たちを元気にしたいと試してこられたことで、効果のあったこと、続けてきたこともお話されていました。
以下、実際に話された順番とは違いますが、殴り書きのメモを整理しました。
チェルノブイリと子供たちの状態
チェルノブイリでは 事故から25年たったいまでも 90%以上の子供がいろいろな症状をかかえている。(現在の子供はチェルノブイリ2世。)甲状腺がんや白血病が有名だが、全員が甲状腺がんや白血病になるわけではない、未病の状態です。
免疫力が下がっていて、病気にかかりやすい、風が治らない、疲れやすい。
アレルギーが悪くなる。持病が悪化し、慢性化する。
食欲がない。
あきっぽい。なげやり。
授業が45分もたないので、25分や35分授業となっている
目の下にクマ(甲状腺異常のしるし)
おねしょする(昼も)
欠損が多い。(手首から先が無い、腕が無い等)
甲状腺(成長ホルモンを司る)異常のある子供について、7歳なのに5歳で成長が止まっている子、女の子なのに男の子のような発育をする子、頭が大きくならない 子。体が小さい子。
心臓の手術が増えている、特に男性。(セシウムは筋肉にたまる)
400kmはなれたところにも汚染地域がある。
チェルノブイリでは家を壊して土に埋め、村をつぶした。それは、帰れなくするため、また、汚染された物が外に持ち出されるのを防ぐため。でも、今でも誰も住んでいない村で農作物は栽培されており、これが給食として 売られていくこともあった。ひどいことだが、日本でもいま同じことが行われている。
症状と放射能との関係を立証できない。 血液検査ではまったく引っかからない。あっても白血球の値が少し悪い程度。
保養の効果
1ヶ月の保養(放射能汚染地域から出る)で、放射能は排出される。大人は 3ヶ月かかる。子供は放射能を栄養と間違えて溜め込みやすいが、排出するのも早い。
子供たちは、胃腸が弱いので、はじめは食事が取れないが、だんだん元気になって、普通の食事が取れるようになる。
バナナばかり食べている
一ヶ月で、深く刻まれたクマがなくなり、別人のような顔になる
イタリアは飛行機をつかって数千人規模で保養活動をしている。ドイツはバスで数万人規模。
他人から愛をもらうと、命が輝きだし、元気になる。
日本の現状
まず、原子力発電所で今も事故を収束させようとがんばっている方々に感謝し、無事を祈る。愛がなければ、あのような場所には飛び込んでいけな い。
現在の基準値は、安全を考えた基準ではない、経済を考えた基準。
アメリカや他の国ならとっくに移住、避難する汚染値でも、避難させていない。有り得ないほど高い数値の場所に今でも人をすまわせている。旧ソ連でもこんなことはしなかった。
3/15 関東で鼻血を出した子が多い。関東でも症状がでている。
マスコミは関東の汚染をとりあげない。
安全な放射能値はない。
アメリカ(?)で、原発の危険性を調査。原発の 160km圏内で、乳がんの発生率は2倍。160km だと日本はほぼ全国が圏内。
汚染されたものを子供に食べさせてはいけない。45 から50歳くらいまではやめておいたほうがいい。親が倒れると子供を守れない。
鹿島市教育委員会が、茨城産の食材を給食に使用するのを中止したが、農畜産関係者からの反対で、1日で撤回された。
講演会ででてきた放射線量数値
低い順から並べてみました。
0.016マイクロシーベルト 講演会場内(御茶ノ水)の放射線量(このような施設の中は低いそうです)
0.039 マイクロシーベルトくらい自然界の放射能
0.412 マイクロシーベルト (1994年) チェルノブイリから180kmの廃村 (この村は子供が全員病気になったため汚染が発覚し、村人が全員移住させられ、廃村となった)
0.5 マイクロシーベルト チェルノブイリ管理区域
3.8 マイクロシーベルト 文部科学省が屋外活動を制限する基準値 (講演ではでていませんでしたが、比較のために記載しました)
4 マイクロシーベルト 千葉県我孫子の枯れ葉
7 マイクロシーベルト チェルノブイリ立ち入り禁止の森 芝や木の根元などは値が高い。木が放射能を集めてくれて、人間の住む場所の空気をきれいにしてくれている。チェルノブイリはペチカ(薪ストーブ)で森の木を燃やし、放射能を撒いている。ペチカは小さな原子炉と言われている。枯葉も燃やしちゃだめ。こどもに触らせてはいけない。集めないといけない。
1マイクロシーベルト~8.788マイクロシーベルト (3/24?3/27?) 郡山 いろいろな放射性物質が風に舞い、1マイクロシーベルトから、最高値8.788まで、計測中に数値がどんどん変わる。
15マイクロシーベルトや 22マイクロシーベルト 飯館村 人が住むなど有り得ない数値。
信頼できる専門家の方
松本市長、菅谷先生
チェルノブイリで甲状腺がんの手術をされてきた医師。内部被ばくの怖さをきちんと知らせてくださっている。
肥田先生
原爆を直接浴びたわけではなく、爆発後に広島に入った軍人や、親戚を探しにきた人が
苦しんだ原爆ブラブラ病(内部被爆)を 2005年に認定させた医師。肥田先生によると、
広島でも、内部被爆の患者は血液には何も異常がでなかった。でも、
- 早寝早起き
- 生活リズムを整える
ということを守りきることが大切で、一番抵抗力を上げるとのこと。これを守りきった人は
被爆していても長生きされているとのこと。
気をつけること
食べ物に気をつけ、愛情をたっぷりあたえよう。あんまり叱らない。
放射能は DNA を切る。それを修復するのは、酵素・ビタミン・ミネラル。酵素を無駄遣いしないために、激しいスポーツをしない、早寝早起きをする、疲れない、疲れたら静かに休ませる、ものを食べない(動物は病気になるとものを食べずにじっとして回復しようとする)。
バナナ、りんご、桃がよい。チェルノブイリの子どもたちは、トマト、きゅうりなどの水分の多いものも好んでいた。
肉はよくない。粗食。昭和30年代の食事。(米・味噌汁・漬物・野菜)
西式(?)健康法 北海道に保養に来た子供たちがロシアで流行らせた。
揚げたスナックなど酸化したものはダメ。
発酵しているものをとる。みそや漬物。
酵素ジュース(りんごと砂糖、作り方資料で配布された)
水溜り、芝生、木の根元は放射性物質がたまりやすいので、自然を楽しむことはできない。水の底に放射能がたまる。
EM菌を取り入れる。EM菌は、放射能のエネルギーを自分のエネルギーに変換する光合成細菌がふくまれる。(EM菌の培養方法と使い方は資料で配布。)
お金と努力ではすまないことがある。そのときは、祈り。
私が印象的だったのは、北海道に保養に来たチェルノブイリの子供たちが元気になって、自分の進む道を目指している姿です。
北海道に保養に来て、原因不明の頭痛や吐き気がなくなって気持ちが前向きになり、将来は苦しんでいる子供たちを助けたいと医科大学に進んだ女の子の話。
チェルノブイリ事故の消火作業にあたって廃人のように寝たきりだったお父さんが亡くなったとき、発病寸前にまで体調が悪くなった男の子の話。お母さんの、私の命をあげるから、連れ出してほしいという願いで、北海道に保養に連れ出し、元気になって立派な青年になった。将来はお父さんと同じく国を守る仕事をしたいと言っている。
チェルノブイリのかけはしという保養運動は、バッシングもすごかったけれど、元気になった子供を親元に帰し、あまりに変わって一瞬わからなかった子供を抱きしめて喜ぶ母親たちの笑顔がうれしくて、続けてきたそうです。
今はもうチェルノブイリからは呼べないけれど、福島の子供たちの保養運動に切り替えているそうです。
チェルノブイリへのかけはし http://www.kakehashi.or.jp/