東京電力福島第一原発でタンクから高濃度の汚染水300トンが漏れた事故で、東電は8日、隙間が見つかっていた底部のボルト付近を詳しく調べたところ、幅約3ミリの穴を二つ見つけたと発表した。この穴から汚染水漏れを起こしたとみている。
問題となっているのは、タンク底部南側の底板2枚の接合部(フランジ)にあるボルト2本。これまでの調査で、フランジのボルト付近に隙間があり、水が出入りできる状態になっていることはわかっていた。
東電はさらに、2本のボルトを外し、フランジを詳しく調べた。その結果、2枚の底板の間にあるゴム製のパッキンに、幅約3ミリ長さ約22ミリと、幅約3ミリ長さ約11ミリの二つの穴が見つかり、底板2枚の間にさびの跡がタンクの外側まで続いているのを確認した。この隙間から汚染水が漏れたと判断している。
ただ、この隙間だけで300トンもの水が漏れたかどうかはわからないため、ほかの漏出場所がないか、別のタンクを解体して比べるなどしてさらに調べる。