- [PR]
ライフ
【月刊正論】『はだしのゲン』許すまじ! 松江市教委はなぜ迷走したのか…そして子供たちが犠牲になる
なにしろ漫画界の聖域である本作のことだ。制限がかかるだけでもニュースバリューは十分だろう。それをあえて8月15日周辺にもってくるのは“キャンペーン”にしたかったからに他ならない。そこで同紙に掲載時期の意図について問うた。
「取材の過程については一切お答えできない」(『山陰中央新報』担当者)。
この紋切り型の返答に、露骨なステルスマーケティングではないかとの疑いを強くした。現に一連の報道の結果、各自治体の図書館は貸出中が相次ぐ。はだしのゲンシリーズでお馴染みの汐文社・政門一芳社長によると「売り上げは微増といったところです。学校から注文があるとしたら夏休みあけの今からでしょう」と言うが電子版等は売り上げ増との報もある他、新聞の一面広告には本書の広告が頻繁に掲載されていた。これも反響の証しだろう。いずれにしてもキャンペーンはものの見事に成功した格好だ。松江市の対応はまさに渡りに船でまんまとメディアの罠にはまった。
読まれ読まれ方のおかしさ
一方、閲覧制限の陳情者である中島康治氏は一連の報道を受けてこう語る。
「平和教育を否定したわけでもないし、はだしのゲンを県や自治体の図書館からすべて排除せよと言ったわけでもありません。しかし、報道ではあたかもはだしのゲンの焚書を求めたかのように伝えられたのが残念です。しかも、歴史問題など内容について提起したのに表現の自由に話がすり替わってしまいました」
そして中島氏は本作の内容について疑問を投げかける。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]