※ ひとつのシナリオに参加したら、そのシナリオが出発するまで別のシナリオには参加できません。ただし以下の場合は例外です。
・サポート参加
・学園シナリオ
●惨劇の後で
「……また、攫ってこなきゃ」
ひとけのない山中の河原でノリコは物言わぬ塊となった少女たちを見下ろしていた。どれも制服に身を包んだ若々しい少女だった。
きっかけは『おばさん』と言われ外見を笑われたことだったような気がする。でもそのうちそんなことよりも若さを見せびらかしている少女たちを切り刻むのが楽しくなって。
「……次の獲物を探さないと……」
もうおばさんなんていわせないわ、そんなこと言う口、永遠に閉じてしまえばいいのだから。
「次は、どこから攫って来ようかしら……」
「――お手伝いしましょうか?」
「!? 誰っ!?」
ひとけのないはずの山の中で投げかけられた声。ノリコが振り返るとそこにはどこかの学校の制服を着た少年が立っていた。薄い笑みを浮かべ、ノリコを見ている。
「この僕が手伝ってあげようと言っているのです。いかがですか?」
ごくり、ノリコは唾を飲み込んで、妙に落ち着いている少年を見つめた。
●
「みんな、デモノイドロードのことは知っているよね?」
神童・瀞真(高校生エクスブレイン・dn0069)は和綴じのノートを片手に灼滅者達に語りかける。
「普段はデモノイドヒューマンと同じ能力を持っているのだけれど、危機に陥ると『デモノイド』の力を使いこなし、デモノイドとして戦うことができる……まるで自分の意志で闇堕ちできる灼滅者……という厄介な存在だよ」
更に厄介なことに、デモノイドロードが事件を起こした場所にヴァンパイアが現れ、デモノイドロードを連れ去っていくということが予知された。まさに、クラリス・ブランシュフォール(蒼炎騎士・d11726)の『デモノイドロードを自勢力に取り込もうとするダークネスが現れる』という懸念が現実のものになってしまったようだ。
「現時点では、ヴァンパイア勢との全面戦争は避けなければならない。だから事件を穏便に解決するにはデモノイドロードが事件を起こしてから、ヴァンパイアが現れるまでの短い期間にデモノイドロードを倒さなければならないよ」
デモノイドロードの名前はノリコ。三十代前半の女性だ。
「彼女は制服を着た、見るからに若い中高生を攫っては惨殺し続けているよ。まるでその若さを摘み取るようにね」
瀞真は少し眉をしかめ、話を続ける。
「君達が接触できるのは、ノリコが山奥の河原で、さらってきた少女たちを惨殺した後だよ。残念ながら、少女たちを助けることは出来ない」
バベルの鎖に察知されないタイミングを考えると、どうしても少女たちが殺された後となる。
現場へは山道を登り、途中、けものみちに入ればたどり着けるだろう。
「少女たちを殺したノリコは暫く陶然としている。その時に現場に乗り込む形になるだろう」
現場は開けていて、戦うのには支障がない。その分隠れる場所がなく、待ち伏せには向かない。
彼女の攻撃方法はデモノイドヒューマンとほぼ同じ。だが威力には注意した方がいいと瀞真は言った。
「そして最も気をつけなくてはならないのは時間だよ。ノリコと接触してから10分前後でヴァンパイアが現れる。確実を期すならば、8分以内にノリコを灼滅して撤退を目指して欲しい」
今回現れるヴァンパイアは丁寧な口調の中に何処か傲慢さを感じさせる少年。身長は低めだが朱雀門高校の制服を着ているということは高校生なのだろう。
「ヴァンパイアとはまともに戦えば勝利は難しいよ。そのうえその後の情勢も悪化するので、万が一にもヴァンパイアとの戦闘は避けるようにして欲しい」
瀞真は息をついて続ける。
「ノリコを灼滅する前にヴァンパイアが現れた場合は、戦闘を中断して撤退するのがいいだろうね」
撤退を不本意に感じる人もいるかもしれないけれど……判断を誤らないようにね、と瀞真は付け加えた。
「厳しい条件下の戦いだと思うけれど……無事に帰ってきてくれることを願っているよ」
そう言って瀞真はノートを閉じた。
種類: 出発:10月9日 難度:普通 参加:8人(あと0人) |
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●篁みゆより
篁みゆ(たかむら・ー)と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。 ================= このシナリオは、デモノイドロードを灼滅するか、あるいは、デモノイドロードに『一般人に危害を加えようとすると、武蔵坂学園によって灼滅される』という恐怖心を植えつけられれば成功となります。 灼滅に至らなくても、デモノイドロードを十分に追い詰めていれば成功となるので、ヴァンパイアが来たら、戦闘を中止しましょう。 なんらかの理由で、ヴァンパイアと戦闘になった場合は、勝敗に関わらずシナリオは失敗となります。 ================= ●ノリコ 30代前半の女性。 制服を着た中高生の女の子を殺すことに楽しみを見出してしまった人。 デモノイドヒューマン相当のサイキックとシャウトを使用。 ●現場 山道を行って更に獣道を通った先にある山中の河原。 ひとけはないです。 ほとんど人は来ない場所です。 時刻は夕刻です。 それでは、ご参加お待ちしています。 |
※ 参加者が4人に満たない場合、冒険中止となり、返金されます
※ ひとつのシナリオに参加したら、そのシナリオが出発するまで別のシナリオには参加できません。ただし以下の場合は例外です。
・サポート参加
・学園シナリオ
参加者 | |
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レイン・シタイヤマ(深紅祓いのフリードリヒ・d02763) |
槌屋・透流(トールハンマー・d06177) |
風宮・優華(氷の魔女・d07290) |
禰宜・剣(銀雷閃・d09551) |
漣・静佳(黒水晶・d10904) |
狩生・光臣(天樂ヴェリゼ・d17309) |
桜庭・遥(名誉図書委員・d17900) |
知名・誠(到達点は未だ遠く・d21001) |
ここでは参加者だけが発言できます。自己紹介や相談用としてご活用ください。
なお、ここで相談することは義務ではありません。